歯科衛生士の主な勤務先である歯科医院は一般企業に比べて閉鎖的な職場です。そのため、歯科医院で働く歯科衛生士の中には、
- 人前で厳しく叱責される
- セクハラを受けている
と悩みを持ちつつも、どうすればいいか分からないという人もいるのではないでしょうか?そんな人のために、ここでは歯科衛生士が抱えるパワハラ・セクハラの悩みと解決法を紹介します。
今から歯科衛生士を目指したい!という方は以下をご覧ください。
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歯科医院で起こり得るパワハラとは?
パワハラとは職場内での優位性を利用して、
- 必要以上に厳しく指導する
- 暴言を吐く
など精神的・肉体的な苦痛を与えることです。
では歯科医院ではどのようなパワハラが起こり得るのでしょうか?
業務と関係ない仕事をさせられる
歯科衛生士は歯科予防処置や歯科診療補助、歯科保健指導のほか、職場によっては受付業務や院内の清掃なども担当します。これらは全て歯科医院で働くうえで必要な業務なので問題ありません。しかし中には、
- 業務とは関係ない生活に必要なものを買いに行かされる
- サービス接待をさせられる
など適正な業務範囲を超えた仕事をさせられることがあります。自分よりも上の立場の人から言われた場合、「なんでこんなことをやらないといけないの?」と思っても、なかなか反論できませんよね。
患者さんの前で度を超えた指導をされる
歯科医師や他の歯科衛生士から、患者さんの前で必要以上に厳しく指導をされたり怒鳴られたりするケースもあります。これは患者さんにとっても気分が悪いですし、言われた方も委縮してしまいますよね。歯科医院としての評判も悪くなるでしょう。
指導をすることと感情に任せて怒鳴ることは別物ですから、患者さんの前で必要以上に厳しく指導することは立派なパワハラと言えるでしょう。
理不尽な指導をされる
指示通りに仕事をしたのに「間違っている」「そんなことは言っていない」と言われる、「そんなこともできないのか」「いちいち聞かないで」と言われるなど理不尽な指導をされることもあります。適切な指導がなければ正しく仕事をするのは難しいですし、八つ当たりされるのは本当にストレスが溜まりますよね。
人によって態度を変える
パワハラをする歯科医師や歯科衛生士の中には、患者さんや外部の人には丁寧に接して特定のスタッフだけに必要以上に厳しく指導する人もいます。他の歯科衛生士には優しいのに自分には厳しい、明らかに態度が違うといった場合、内容によってはパワハラに当たります。
歯科医院で起こり得るセクハラとは?
セクハラとは、職場での優位性を利用し、相手の意思を無視して性的な言動を浴びせることです。歯科医院では次のようなセクハラが起こり得ます。
卑猥な言葉を言われる
男性の歯科医師が女性歯科衛生士に下ネタを言ったり、わざと卑猥な表現を使ったりするケースです。本人は「コミュニケーションの一環」「冗談のつもり」と思っていたとしても、相手が不快に感じた場合はセクハラになります。同じ職場で働くスタッフであっても礼儀をわきまえないといけません。
プライベートについてしつこく聞かれる
「休日は何をしているの?」「彼氏はいるの?」「結婚はしないの?」など仕事とは関係ないことを何度も聞かれるケースもあります。こちらも相手が不快に感じた場合はセクハラになることがあります。
たとえ上の立場の人であっても、本来は仕事に関係のない話は無理に答える必要はありません。しかし、「逆らえない」「もっと嫌なことをされるのでは」と思い嫌々話に付き合ってあげる人も多いことでしょう。
患者さんからのセクハラ
患者さんから身体を触られたり、連絡先を渡され電話するように言われたり、待ち伏せをされるなどのセクハラを受けるケースもあります。本来患者さんと歯科衛生士には上下関係はありませんが、残念ながら患者さんの中には過剰なお客様精神を持っている人もいるのです。
歯科衛生士がパワハラ・セクハラで悩んだ時の解決法は?
歯科衛生士は職場でさまざまなパワハラ・セクハラを受けることがあります。しかし、今後の職場での立場や人間関係が気になりなかなか言い出せない人もいるのではないでしょうか?では、パワハラ・セクハラを受けたとき、どんな方法を取るべきなのでしょうか?
証拠を残す
パワハラ・セクハラを受けていると感じたときには、今後誰かに相談するときに役立つように証拠を残しておくことをおすすめします。誰から、いつ、どんなことをされたのかということをメモしておきましょう。具体的な記録が残っていると、のちのち対処することになったとき有利になる可能性があります。
本人に伝える
パワハラ・セクハラをしている人の中には、
- 指導のつもりだった
- コミュニケーションを取っていただけ
- 冗談のつもりだった
- 相手も受け入れていた
と自覚がない人も少なくありません。そのため、もし可能ならば不快に思っていることややめて欲しいことを本人にはっきりと伝えてみましょう。
他の人を通して伝えてもらう
本人に直接伝えることが難しい場合は、職場内の他の人に相談し伝えてもらうのも良いでしょう。たとえば患者さんからセクハラを受けている場合やお局さんからパワハラを受けている場合は院長に相談を持ち掛けましょう。誰かに相談することで職場内全体がパワハラ・セクハラに敏感になる可能性もありますよ。
外部の機関に相談する
大きな会社なら社内にハラスメントの相談窓口がありますが、歯科医院にはほとんどありませんよね。そのため、同じ職場の人に言えず自分では対処できない場合は、下記の外部機関に相談しましょう。この行為はパワハラにあたるのか、法的対処は可能なのかといった点についてアドバイスを貰うことができます。このとき、証拠となるメモがあればスムーズに相談できるでしょう。
<相談窓口の例>
・各都道府県の労務局:
・女性の人権ホットライン
・みんなの人権110番:
・総合労働相談コーナー:
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
歯科医院は人間関係的にも物理的にも比較的狭い職場です。そのため、職場全体としてセクハラ・パワハラへの意識が低かったり、不快な思いをしても相談しにくかったり、一人で抱え込んでしまうことも多いのではないでしょうか?ここではセクハラ・パワハラへの対処法をいくつか紹介しましたが、本当にキツイと感じた場合は無理をせず転職も考えましょう。
他の職場であれば続けられそうなら歯科衛生士として転職するのも良いですし、それでも難しければ歯科衛生士だけにとらわれず他の仕事も視野に入れましょう。ストレスを溜め込みすぎて心身に異変が起きる前に、転職の準備をしませんか?
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