いまやコンビニよりも多いと言われている歯科医院において、欠かせない存在の歯科衛生士。国家資格で求人数が多く安定して働ける一方で、「給料が安い」と不満を持っている人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、歯科衛生士の平均年収や給料が安いと感じる理由、給料を上げる方法について紹介します。歯科衛生士の仕事に不満を持っている人や今後が心配な人はぜひ参考にしてください。
今から歯科衛生士を目指したい!という方は以下をご覧ください。
歯科衛生士の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
歯科衛生士の平均年収と相場
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、歯科衛生士の平均年収は34.9歳で約370万円となっています。また、女性歯科衛生士の年齢別の月給、賞与、年収は以下のようになっています。
年齢 | 月給 | 年間賞与 | 平均年収 |
20~24歳 | 23.6万円 | 26.9万円 | 309万円 |
25~29歳 | 25.0万円 | 42.8万円 | 342万円 |
30~34歳 | 26.6万円 | 48.4万円 | 368万円 |
35~39歳 | 23.9万円 | 48.5万円 | 335万円 |
40~44歳 | 30.5万円 | 73.5万円 | 440万円 |
45~49歳 | 28.9万円 | 56.2万円 | 403万円 |
50~54歳 | 35.8万円 | 54.5万円 | 485万円 |
55~59歳 | 29.0万円 | 91.5万円 | 439万円 |
60~64歳 | 35.6万円 | 87.2万円 | 514万円 |
※平均年収は、「月給×12ヶ月+年間賞与」で算出
引用元:平成元年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
なお、このデータは従業員数10人以上の職場で働く歯科衛生士の平均値です。実際は、施設規模によっても年収に差があり、従業員100人以上、1000人以上の歯科医院や病院の方が年収は高い傾向にあります。
歯科衛生士の給料は安い?
公益社団法人 日本歯科衛生士会の「第9回歯科衛生士の勤務実態調査」によると、年収に満足している歯科衛生士は39.7%、不満を持っている人は28.6%でした。働き方別に見ると、非常勤よりも常勤の歯科衛生士の方が不満を持つ人の割合が高くなっています。
そして、「現在の職場で改善してほしいこと」という質問に対しては、待遇改善(ベースアップ、定期昇給等)が72.5%で最多となっています。
これらの結果から、歯科衛生士は正規職員以外にもさまざまな働き方ができる一方で、給料は高くないと言えるでしょう。特に常勤で働く場合は、他の職業との比較や仕事内容から不満を持つ人が多いようです。
参考元:公益社団法人 日本歯科衛生士会「第9回歯科衛生士の勤務実態調査」・https://www.jdha.or.jp/pdf/aboutdh/r2-dh_hokoku.pdf
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歯科衛生士の給料が安いと思う原因
歯科衛生士の平均年収は約370万円と、一般的なサラリーマンと比較して高いとは言えません。また、看護師や理学療法士など他の医療職と比較してもやや低めの水準となっています。そのため、いくら就職・転職に困らない仕事とはいえ、「たくさん稼ぎたい」「バリバリ働いて家族を養いたい」と考える人には安いと感じてしまうでしょう。
また、歯科衛生士の仕事は、専門性が高くやりがいがある反面決して楽ではありません。立ち仕事が多かったり残業が多かったりと体力的にハードな面もありますし、職場での人間関係で悩むケースも多いです。仕事における苦労も多い分、安定した収入を得ていても「給料が仕事に見合っていない」と感じやすいのです。
歯科衛生士の給料を上げるには?
歯科衛生士は国家資格であり全国に働き口があるため、長く続けやすい職業と言われています。しかし、給料に関してはあまり高いとは言えず、不満を持っている人少なくありません。では、歯科衛生士が給料を上げるにはどうすればいいのでしょうか?
福利厚生を交渉する
歯科衛生士の主な職場である歯科医院では、福利厚生が整っていない、手当の基準が曖昧といったケースも多くあります。特に小規模・個人経営の歯科医院ではその傾向が強いです。そのため、福利厚生を交渉することで、改善してくれる可能性もあります。給与水準自体が変わらなくても、資格手当や通勤手当、保険制度、研修手当などが改善されれば、生活の満足度は高くなるでしょう。
資格を取得してスキルアップ
歯科衛生士の上位資格を取ることで、資格手当が付いたり専門性の高い仕事を任されたりするようになるため、給料アップが期待できます。
- 日本歯科審美学会認定士(一般社団法人日本歯科審美学会)
- インプラント専門歯科衛生士(公益社団法人日本口腔インプラント学会)
- 認定矯正歯科衛生士(特定非営利活動法人日本成人矯正歯科学会)
- 認定歯科衛生士(公益社団法人日本歯科衛生士会)
- ホワイトニングコーディネーター(一般社団法人日本歯科審美学会)
興味がある人は、上記のような資格取得に挑戦しましょう。ただし、資格の取得に費用がかかる場合もあるので、事前に勤務先の研修制度や資格制度を確認してください。
給料の高い職場を探す
歯科衛生士は勤続年数を積むことで緩やかに給料が上がっていきますが、残念ながら大幅な給料アップはあまり期待できません。そのため、給料の高い職場を探して転職するのもいいでしょう。
たとえば、歯科医院の中でも自費診療となる審美歯科や矯正歯科は給与水準が高めです。また、大学病院や総合病院は、勤務時間が短く福利厚生が整っている傾向があるため、バランス重視の人に向いているでしょう。このほか、公務員として保健センターで働く、歯科関連の一般企業に転職するという選択肢もあります。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
国家資格である歯科衛生士は、求人数が多いため安定して長く働けるというメリットがありますが、給料は他の職種と比べてそこまで高くありません。給料をアップさせるには勤務先に交渉する、資格を取ってスキルアップするという方法がありますが、思い切って転職するのもおすすめです。
歯科衛生士の主な勤務先は歯科医院ですが、総合病院や公務員、歯科関連企業でも活躍できます。職場の種類によっては給与水準が高めに設定されているため、大幅な給料アップが期待できるでしょう。
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