少子高齢化が深刻化する昨今において、国家資格である介護福祉士は多くの場で求められています。しかし、需要に対して人数が足りていないこともあり、慌ただしい日々を過ごしている人も多いでしょう。体力的にも精神的にも負担の多い仕事なのに、ゆっくり休む暇もないとなればモチベーションも下がってしまいますよね。
では、なぜ介護福祉士はそんなに忙しいのでしょうか?ここでは、介護福祉士が忙しい理由や対処法を紹介します。日々の仕事に疲れ切ってしまった人、忙しすぎて辞めたいと思っている人はぜひ参考にしてくださいね。
今から介護福祉士を目指したい!という方は以下をご覧ください。
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介護福祉士はなぜ忙しい?
介護=キツイ、ブラックというイメージを持たれがちですが、一体何がそんなに大変なのでしょうか?忙しくなる原因を知って、自分の状況を冷静に振り返ってみましょう。
慢性的な人手不足
少子高齢化により、人手不足が深刻化する介護業界。公益財団法人介護労働安定センターの「令和元年度介護労働実態調査」によると、6割以上の事業所が介護職員の人手不足を感じています。また、事業を運営する上での問題点として、「良質な人材の確保が難しい」「人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」という回答の割合が高くなっています。
十分な人員を確保できないからといって、業務を大幅に削ることはできないので、その分1人当たりの業務量は増えます。そのため、介護現場の中心的存在である介護福祉士は、常に忙しいという状態になってしまうのです。
参考元・公益財団法人介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査」・http://www.kaigo-center.or.jp/report/index.html
介護は24時間体制
施設の種類にもよりますが、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど入居型の介護施設では、365日24時間介護が必要です。そのため、介護福祉士をはじめとする介護スタッフは、土日や夜間関係なく交代で働かなければなりません。
十分な人員を確保できていれば問題ないのですが、人手不足の施設ではハードな労働環境になることが予想されます。
サービス残業が常態化
サービス残業は労働基準法違反になるため、本来あってはならないことです。また、昨今では働き方改革などの影響を受けて、残業の削減や業務の効率化に取り組む企業も増えてきました。しかし、人手不足の介護業界では、サービス残業が常態化している施設も少なからずあるようです。
サービス残業が当たり前になってしまうと、責任者は1人1人の業務量や適切な人員配置を把握できませんし、現場のスタッフは余計にストレスがたまります。
イベントの準備
デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設では、クリスマス会や七夕祭り、お花見、節分など、季節ごとにさまざまなイベントが行われます。イベント時には、通常業務に加えて企画や準備、後片づけなどをこなさなければならないため、特に忙しくなります。
イベントは、利用者にとって楽しい時間を過ごし生きがいを見出すひと時となりますが、状況によっては介護スタッフの負担となってしまうのです。
感染症や事故の対応
高齢者が多く集まる介護施設では、インフルエンザをはじめとする感染症や持病の悪化、事故など多くのハプニングが予想されます。本来であればそのような事態に備えた体制を整えてくべきですが、人手不足を抱える施設にとっては難しいこと。予定外のことが起きてしまうと、その対応に時間を取られるためさらに忙しくなってしまうのです。
介護福祉士の仕事が忙しいときの対処法
いくらやりがいのある仕事とはいえ、あまりに忙しいとストレスがたまり、辞めたいと感じてしまいますよね。そこで次に、介護福祉士の仕事が忙しいときに試して欲しい対処法を紹介します。
責任者に業務の効率化を相談する
介護施設では、介護記録の作成や勤務管理といった事務作業をアナログで管理しているケースもあります。これらは専用のソフトやシステムを使って効率化することにより、業務にかかる時間を削減できます。
また、介護用ロボットを導入することでもスタッフの負担を減らせます。業務内容に改善の余地が見られる場合は、効率化するための方法を責任者に相談してみましょう。
残業時間を記録する
あまりの忙しさにサービス残業が常態化している場合は、個人的に残業の記録を付けておきましょう。残業代の未払いは法律違反なので、正しく支払われていない場合は堂々と請求してください。
労働時間に見合った収入を得られれば、精神的なストレスを軽減できるでしょう。また、勤務時間を正確に記録し報告することで、人員配置を見直してもらえる可能性もあります。
他の施設に転職する
仕事の忙しさを何とかしたいならば、今の職場だけにこだわらず広い視野を持つことも大切です。介護福祉士は、特別養護老人ホーム有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護事業所などさまざまな介護施設で活躍できます。
施設によっては夜勤なし、残業少なめ、キャリアアップ支援制度の充実など、働きやすさを重視しているケースもあるため、そういった職場を探してみましょう。介護福祉士は全国的に需要が高いため、スムーズに転職できる可能性が高いです。
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
介護福祉士は、人手不足や勤務形態、イベントの準備などで忙しくなりがちな職業です。昨今では介護職員の労働時間を削減する取り組みも始まっていますが、すぐに全てを改善するのは難しいでしょう。この記事では忙しい理由や対処法を紹介しましたが、本当にキツイと感じたら、無理をせずに転職も検討しましょう。
一口に介護福祉士といってもさまざまな職場がありますし、転職することで悩みを改善できる可能性もあります。また、介護福祉士だけにとらわれず他の職種に転職するのもいいでしょう。介護福祉士としての経験に自信を持ち、自分に合った仕事を探してみませんか?
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