ケアマネージャー(介護支援専門員)の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!

ケアマネージャー(介護支援専門員)の仕事女性の仕事・資格

ケアマネージャーという職業をご存知でしょうか。

ケアマネージャーは要介護者と福祉・医療・保険のサービスとを結ぶ架け橋としての仕事に加え、相手がよりよい生活を送れるようにケアプランを作成する仕事を担っています。

比較的新しい資格ではあるものの、高齢者社会が進む今現在の日本において注目が高まる資格のひとつであり、今後も需要が増加していくでしょう。

今回はそんなケアマネージャーの資格概要や仕事内容・年収・やりがいについて、わかりやすくまとめてみました。

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ケアマネージャーとは

ケアマネージャー、通称ケアマネとは正式名称を「介護支援専門員」といいます。

詳しくは後述しますが、ケアマネージャーの仕事内容は介護保険制度に基づいて介護を受ける人のためにサービスの内容や費用等をまとめたケアプランを作成したり、要介護者本人とその家族からの相談に乗ることなどが挙げられます。

また、ケアマネージャーの仕事を行うには資格が必要になるため、本ページを参考に資格取得を目指してみてくださいね。

ケアマネージャーと介護福祉士の違いとは?

ケアマネージャーが公的な資格であるのに対し、介護福祉士は国家資格であるというのがまず大きな違いです。

また、仕事内容も大きく異なります。

介護福祉士は介護を必要としている方に直接向き合い、衣食住をはじめとした日常生活にかかる介助全般を行うのに対し、ケアマネージャーは介護が必要な方がよりよい暮らしを送れるようにケアプランを作成したり、相談業務がメインです。

つまり、より実務的で現場に密着しているのが介護福祉士。要介護者を周辺環境から整えていくのがケアマネージャーの仕事といえるでしょう。

介護福祉士については以下参考にしてください。
介護福祉士の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!

ケアマネージャーの資格を取るには

ケアマネージャーの資格を取得する上で、具体的に以下の手順を踏む必要があります。

  1. 受験資格を満たす
  2. ケアマネージャー試験に合格する
  3. 研修を受ける
  4. ケアマネージャーとして登録申請をする
  5. ケアマネージャー業務開始

さっそくひとつずつ見ていきましょう。

受験資格を満たす

ケアマネージャーの資格を取るための第一歩として、資格要件を満たす必要があります。

ケアマネージャーは受験資格要件が難しいことでも知られ、次の2つのうちどちらかの要件を満たさなくてはなりません。

  • 該当する国家資格(※)を保有し5年以上かつ900日以上の実務経験
  • 生活相談員・相談支援員等として5年以上かつ900日以上の実務経験

(※)該当国家資格:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作 業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語 聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理 栄養士)、精神保健福祉士

つまり、該当する国家資格を有していない状態でケアマネージャーを目指そうとすると、受験資格を満たすために最低でも5年もの時間がかかることになります。

そのため、未経験から取得を決めた場合には計画的にことを進めることが大切です。

ケアマネージャー試験に合格する

ケアマネージャーの試験は1年に1回、毎年10月に実施されます。

申込日はおおよそ6月から7月にかけて設定されていますが、都道府県によって異なることから事前にしっかり確認するようにしましょう。

試験形式としてはほとんどの都道府県で論文形式や実技試験がないマークシート方式が採用されており、5肢択一となっています。

ケアマネージャーの合格基準点については7割の得点率が求められており、そこから毎年の難易度と受験者のできによって少々補正が入ることもあります。

合格率は年によって異なるものの15〜20%前後で推移しており、決して簡単な試験ではありません。

ですが、きちんと対策をして臨めば合格ラインに届きますので、学習プランをしっかり立てた上で勉強に励むと良いでしょう。

研修を受ける

ケアマネージャーの試験に無事合格した後、指定の研修を受ける必要があります。

ケアプランの作成をはじめとした実務的な内容が多くなっっており、研修時間数は全都道府県共通の87時間です。

こちらも実施スケジュールや回数が都道府県によって異なりますので、試験に合格したらすぐに確認するようにしましょう。

登録申請をする

実務研修終了後、3ヶ月以内にケアマネージャーの登録申請を済ませる必要がありますので、申請先や書類様式について確認した上で、登録申請をするようにしましょう。

またこの際、介護支援専門員証の交付申請も併せておこなうことができますので、忘れずに手続きをしておくようにしてください。

ケアマネージャーとして業務開始

介護支援専門員証が手元に届けば、晴れてケアマネージャーとしての業務に就くことができます。

ケアマネージャー資格の有効期限

ケアマネージャーになるためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務試験を受講した上で介護支援専門員証の交付を受ける必要があることは先程ご説明した通り。

そしてこの、「介護支援専門員証」の有効期限は5年間となっており、有効期限が切れてしまうとケアマネージャーとして業務を続けることができなくなってしまいます。

そのため、引き続きケアマネージャーとして働くことを希望する場合には専門員証の更新手続きが必要になることを覚えておいてくださいね。



ケアマネージャーの仕事内容

ケアマネージャーは活躍の場から、次の2つに分けることができます。

  • 居宅ケアマネ
  • 施設ケアマネ

同じケアマネージャーであるとはいえ、活躍場所と業務内容によって違いがありますので、それぞれについて以下で解説していきます。

居宅ケアマネ

「居宅ケアマネ」は、居宅介護支援事業所(在宅介護を必要とする方のケアプラン作成や支援を行う事業所のこと)が職場となります。

個々の家庭事情や周辺環境なども加味して適切なケアプランになるよう随時見直しを行い、常に要介護者本人にあったサービスが受けられるように調整します。

また、サービスを受けるにあたって専門家や特定のサービスが必要な場合には、間に入って橋渡し役を担うこともあるでしょう。

施設ケアマネと比べ、利用社宅への訪問および時間調整が生じることから、拘束時間が長くなりやすく不規則勤務になりやすい傾向があります。

施設ケアマネ

「施設ケアマネ」は特別養護老人ホームをはじめとした特定の施設に勤務しながら、ケアプランの作成を行います。

居宅ケアマネと異なり、ケアプランを作成する対象が施設利用者のみに限られているため、利用者に併せてスケジュールを管理する必要はありません。

その反面、施設ケアマネの場合、勤務する施設にもよりますが利用者の送迎をはじめ、施設行事への参加などケアマネジメント以外の業務を請け負うことが多くなります。

また、施設によっては夜勤も発生してくることから、施設ケアマネを希望する場合には事前によく調べることが大切です。

ケアマネージャーの就職先

居宅ケアマネの場合、主な就職先は居宅介護支援事業所となります。

施設ケアマネの場合には特別養護老人ホームや介護老人保健施設をはじめ、介護療養型老人保健施設も就職候補として挙げられるでしょう。

また近年では有料老人ホームにおいてもケアマネージャーの需要が高まっており、次なる就職先として注目されています。

ケアマネージャーのやりがい

ケアマネージャーとしてのやりがいはなんといっても、要介護者やその家族から「ありがとう」という言葉をたくさんもらえることではないでしょうか。

居宅ケアマネであれば、相手や家族にとって最良となるケアプランを作り、それを提案することで現状をよりよい方向へと導くことができます。

施設ケアマネであれば、さまざまな症状を抱えた利用者を一度に相手にすることから、常に学びの連続となります。

その中で、試行錯誤しながら自らやりがいを見出すことができるのもケアマネならではの魅力でしょう。

あなた自身がケアマネとして相手に関わることで、相手だけでなくその周囲をも変えていく。

大変であることは間違いありませんが、その分人から感謝され達成感・やりがいの多い仕事でしょう。

ケアマネージャーの平均年収

厚生労働省の平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、ケアマネージャーの平均月給は常勤で350,320円、非常勤で229,050円となっています。

なお、平均年収は3,854,000円となっており、女性の比率が多いことを考えると比較的割のいい仕事といえるでしょう。

ケアマネージャーの将来性

高齢化が進む日本において、ケアマネージャーの需要はこれからも高まることが予測されます。

昨今、AI(人工知能)を用いてケアプランの作成を行おうという動きも出ているようですが、AIに人の感情や背景事情まで細かく読み取ることはできません。そのため、AIの台頭によってすぐにケアマネージャーの仕事が脅かされるといったことはないでしょう。

また、先述した有料老人ホームのようにケアマネージャーの活躍の場は広まっており、介護を必要とする方にとってさらに身近な存在となっています。

いま介護の仕事に就いている方は、ぜひこの機会にケアマネージャーの試験受験を検討してみてはいかがでしょうか。

ケアマネージャーは将来も安定して働けるやりがいのある仕事!

今回はケアマネージャー資格の概要と、仕事内容・年収・やりがい等についてお伝えしました。

ケアマネージャーの資格は社会的ニーズが高く、今後も需要が高まることが予想されています。

いまケアマネージャーの取得取得に向けて励んでいるあなたも、これから取得しようか悩んでいるあなたも、今回の記事が少しでも参考になっていたら幸いです。

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