看護助手は、患者さんのお世話や看護師のサポートを行う仕事。安定した医療業界で活躍できるということで、女性を中心に高い人気を誇っていますが、給料面ではどうなのでしょうか?
そこで今回は、看護助手の平均年収や相場、給料を上げる方法などについて紹介します。看護助手の給料に不満を持っている人や、これから看護助手を目指す人はぜひ参考にしてください。
今から看護助手を目指したい!という方は以下をご覧ください。
看護助手の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
看護助手の平均年収と相場
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、看護助手(看護補助者)の平均年収は46.7歳で約303万円となっています。また、性・年齢別の平均年収は次の通りです。
年齢 | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
20~24歳 | 214万円 | 224万円 |
25~29歳 | 281万円 | 274万円 |
30~34歳 | 297万円 | 297万円 |
35~39歳 | 349万円 | 309万円 |
40~44歳 | 310万円 | 302万円 |
45~49歳 | 351万円 | 307万円 |
50~54歳 | 337万円 | 315万円 |
55~59歳 | 386万円 | 298万円 |
60~64歳 | 320万円 | 315万円 |
65~69歳 | 212万円 | 245万円 |
70歳~ | 267万円 | 241万円 |
※平均年収は、「月収×12ヶ月+年間賞与」で算出
引用元:令和元年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
男女ともに、年齢が上がるにつれ年収も上昇し、50代あたりでピークに達します。ただし昇給スピードは緩やかめなので、平均年収はどの世代でも400万円未満に留まっています。なお、実際の求人情報では、正職員の場合月収は15~20万円程度、パート職員は時給900~1300円程度が相場となっていました。
看護助手の給料は安い?
看護助手の平均年収は約303万円。そして、他の医療系職種の平均年収は以下の通りです。
- 看護師:483万円
- 准看護師:403万円
- 歯科衛生士:370万円
一般的に、医療業界は安定的な収入が得られる、特に看護系は給料が高いといったイメージを持たれることが多いです。しかし、看護助手は看護師や准看護師、歯科衛生士など他の職種と比べると平均年収が低いことが分かります。
看護助手の給料が安い理由
看護助手の給料が安い理由としては、以下のことが考えられます。
- 資格が無くてもできる
- 看護師や准看護師よりも仕事内容が限られる
- 雇用形態がさまざま
看護助手の仕事内容は、患者さんの身の回りのお世話や看護師のサポートがメインで、注射や点滴といった医療行為は一切認められていません。あまり専門的な知識や技術を求められないため、資格がなくても業務を行えます。そのため、看護師や准看護師などよりも給料が安く設定されているのです。
また、看護助手は正職員だけでなく派遣社員やパートとして働く人も多いことも、平均年収の低さに関係しています。家庭との両立のため扶養内で働きたい人、自由な働き方をしたい人にとっては、目指しやすい職業と言えるでしょう。
看護助手の給料を上げるには?
看護助手は、資格が無くても始められ正職員以外での雇用も多いことから、平均年収はあまり高くありません。では、看護助手として少しでも給料を上げるためにはどうすればいいのでしょうか?
資格を取る
資格が無くても看護助手にはなれますが、必要な知識を身に付けてスキルアップをする、より待遇の良い職場に就職するためには、関連する民間資格を取るのがおすすめです。また、資格を持っていることで給料に資格手当が上乗せさせるケースもあります。
代表的なのは以下の資格。
- メディカルケアワーカー(医療福祉情報実務能力協会)
- 看護助手実務能力認定試験(全国医療福祉教育協会)
さらに、介護系施設で働く場合は、介護福祉士や実務者研修などの資格もおすすめです。看護助手として長く活躍したい、安定した収入が欲しいという人は、まず資格に挑戦しましょう。
夜勤の回数を増やす
看護助手は、看護師と同じようにシフト制で働くことが多く、夜勤に入ることもあります。夜勤は、緊急対応があったり生活リズムが崩れたりと大変なこともありますが、夜勤手当が出るため収入がアップします。夜勤手当の金額は、勤務先によりますが1回5,000~10,000円程度。回数をこなすほど手当も増えるため、早く給料を上げたいという人は夜勤を増やしてみましょう。
給料の高い職場を探す
今の職場で頑張っても大幅な給料アップが見込めない場合や、大きな不満がある場合は、転職するのもひとつの方法です。看護助手は勤務先によって給与水準や資格手当の有無、昇給基準などが異なるため、同じ仕事をしても収入に差が出るでしょう。
また、大規模な病院では早番や遅番、夜勤などシフト制で働くことが多いため、小規模なクリニックよりも給料が高い傾向にあります。看護助手としてある程度の経験を積み、民間資格を取っておくと、転職の選択肢も増えるでしょう。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
看護助手は、看護師や准看護師などと違い、資格がなくてもなれる分挑戦しやすい仕事と言えます。ただし、その分給料は低くなるのが一般的です。看護助手として給料アップを目指すには、民間資格を取る、夜勤を増やすといった方法がありますが、思い切って転職するのも選択肢のひとつです。
看護業界は慢性的な人手不足に悩まされているため、看護助手の経験があれば比較的スムーズに転職できるでしょう。職場によって給与水準や勤務時間、資格手当なども異なるため、大幅な給料アップも不可能ではありません。仕事内容や雇用形態なども踏まえながら、自分に合った職場を探してみましょう。