ヘルパーを辞めたいと思う5つの理由とは?その後の仕事は?

ヘルパー 辞めたい女性の仕事・資格

ヘルパーは社会貢献度が高くやりがいも大きい反面、体力的・精神的にもハードな仕事です。そのため、辞めたいと思っている人も多いのではないでしょうか?

ここでは、そんな人に向けて、よくある辞めたい理由やその後の仕事について紹介します。

 

今からヘルパーを目指したい!という方は以下をご覧ください。

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介護業界の離職率

一般的に「介護業界は離職率が高い」と言われていますが、実際はどれくらいなのか知っていますか?公益財団法人介護労働安定センターの「平成29年介護労働実態調査」によると、訪問介護員・介護職員の離職率は16.2%となっています。

少しずつ低下傾向にあるものの、全産業の離職率14.9%(厚生労働省の「平成 29 年雇用動向調査結果」)と比べると、やはり離職率は高いと言えるでしょう。

さらに、離職者の勤続年数は3年未満が65.2%となっており、経験が浅いうちに辞める人が多いことが分かります。

参考元:公益財団法人介護労働安定センター・http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf

参考元:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/18-2/dl/gaikyou.pdf

ヘルパーが辞めたいと思う理由5つ

介護業界は他業界と比較して離職率が高いことから、辞めたいと思いながら働いているヘルパーの人も多いでしょう。では、ヘルパーが辞めたいと思う理由にはどんなものがあるのでしょうか?

職場の人間関係

ヘルパーは利用者や家族、他の介護スタッフ、看護師、栄養士などさまざまな年齢・経歴の人と関わる仕事です。そのため、考え方や価値観の違いで人間関係が悪化し、それが退職理由になることも少なくありません。実際に、介護職を辞めた理由の第一位は職場の人間関係(20.0%)となっています(公益財団法人介護労働安定センター「平成29年介護労働実態調査」)。

よくあるのは、以下のような悩みです。

  • どうしても性格が合わない人がいる
  • お局様が怖い
  • 他職種と意見が対立する
  • 利用者や家族から理不尽な要求をされる

また、介護業界は女性スタッフが多いため、派閥や陰口、マウンティングといったトラブルに発展することもあるでしょう。ただでさえ人手不足で忙しいのに、人間関係が悪くなるとなおさら仕事が嫌になってしまいますよね。

参考元:公益財団法人介護労働安定センター・http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf

ヘルパーの人間関係の悩みとは?職場・利用者との関わり方について

体力的にキツイ

ヘルパーは排泄介助や入浴介助、ベッドから車いすへの移乗などの身体介護も多いため、体力も必要とされます。特に腰への負担は大きく、腰痛は介護職の職業病とも言われています。

また、早番や遅番、夜勤など勤務時間が不規則であるため、なかなか疲れが取れない、睡眠不足になるといったケースもあります。年齢を重ねるほど体力の消耗は激しくなるでしょう。

ハードな業務と不規則な勤務時間に体力が奪われるため、「体力的にもう限界」「定年まで続けるのは厳しい」と感じるヘルパーも多いのです。ヘルパーに腰痛はつきもの?仕事での腰痛と対処法について

給料が低い

給料の低さを理由に退職するヘルパーも多いです。厚生労働省の「平成30年度介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職の平均月給(手当、賞与込み)は以下のようになっています。

  • 実務者研修:288,060円(勤続年数6.5年)
  • 介護職員初任者研修:285,610円(勤続年数6.8年)
  • 保有資格なし:261,600円(勤続年数5.2年)

このように、常勤、手当・賞与込みでも月収は30万円に届きません。年収にすると300~350万円程度ということになります。近年では改善傾向にありますが、それでも仕事のハードさや責任を考えると不満を持つ人も多いようです。

参考元:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf

労働環境が悪い

介護業界は慢性的な人手不足を抱えているため、労働環境が悪くなる傾向があります。働き手が少なければ1人当たりの負担は当然大きくなり、長時間労働につながるからです。

また、余裕のなさから休日出社やサービス残業が常態化している事業所も少なくありません。そして、「有給なんて取れない」「休んではいけない雰囲気」といった悪しき風習ができてしまうこともあるでしょう。

いくらやりがいのある仕事でも、労働環境が悪くワークライフバランスがとれないと、続けていくのは難しいですよね。

経営方針に不満がある

勤務先の経営方針に不満を持ち退職する人もいます。「入社前にしっかり確認したのに、現実は大きく違っていた」なんてことはよくある話です。

  • 人手不足なのにスタッフを増やしてくれない
  • 朝礼が長すぎる
  • イベントが多くて疲れる
  • 効率重視で利用者に寄り添えない
  • 正当な評価をしてくれない

このように理想と現実にギャップがあると、些細なことでも気になり始めモチベーションは大きく下がってしまいます。上司や先輩に相談しても「うちはこういう方針だから」「割り切らないと」と言われることもあるかもしれません。労働環境や給料面では恵まれていないからこそ、経営方針に共感できるかどうかは重要ですよね。

ヘルパーを辞めた後の仕事は?

ヘルパーを辞めたい気持ちはあっても、辞めた後の仕事に不安がありなかなか決断できない人もいるでしょう。ここではそんな人に向けて、ヘルパーを辞めた後の仕事の選択肢について紹介します。

ヘルパーとして転職

職場を変えれば解決できそうな場合は、ヘルパーとして別の事業所に転職することを考えましょう。一口に介護と言っても、有料老人ホームや特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護などさまざまな事業所があります。事業所の種類によって、夜勤がない、利用者の介護度が低いなど仕事の特徴も異なります。そのため、現職を辞めたい理由を踏まえて転職先を選びましょう。

介護業界では人手不足に悩む事業所が多いため、ヘルパーの経験があれば歓迎される可能性が高いです。その分、勤務地や待遇、勤務時間などの希望が通りやすくなるでしょう。

介護業界の他の職種を目指す

ヘルパーの経験を活かしながら、介護業界の他の職種を目指すのもおすすめです。たとえば、実務者研修資格や実務経験があれば介護福祉士を目指すという選択肢があります。仕事内容としてはヘルパーと似ていますが、国家資格である分給料アップが図れるでしょう。介護福祉士になれば、さらにケアマネを目指すこともできキャリアの幅が広がります。

また、介護事務(ケアクラーク)に転職するという選択肢もあります。同じ介護業界の仕事ですが、デスクワークが中心になるため肉体的負担はそこまで大きくありません。ペルパーの経験があれば、関連資格も比較的スムーズに取得できるでしょう。ただし、事業所によってはペルパーや介護福祉士が兼任している場合も多いため、転職先の選択肢はあまり多くありません。

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未経験職種に転職

「介護業界を離れたい」「他にやりたい仕事がある」といった場合は、未経験職種に挑戦するのも良いでしょう。よくあるのは飲食店やアパレル、ホテルなどのサービス業です。これらの業界は未経験者でも採用してくれるところが多いです。ヘルパーの仕事で培ったコミュニケーション能力や忍耐力を活かしながら働けるでしょう。

また、一般事務職や管理職、製造職に転職することも可能です。これらの仕事は、勤務時間が固定だったり有給が取りやすかったりと、労働環境が整っている場合も多いです。ただし、未経験OKの求人は年齢制限が設けられていることも少なくありません。そのため、事務職や製造職に転職する場合は、早い方が選択肢は広がるでしょう。

本当にキツイと感じたら無理をせず転職も検討!

ヘルパーは社会貢献度が高くやりがいのある仕事ですが、多くの人と関わりながらハードな業務をこなさなければなりません。そのうえ、現在では労働環境や待遇面で恵まれているとは言えない状況です。そのため、辞めたいと思っている人も多いでしょう。

この記事では、ヘルパーを辞めたい理由やその後の仕事について紹介しましたが、改めて辞めたいと感じた場合は無理をせずに転職を検討しましょう。ヘルパーとして働いた経験があれば介護業界での転職はそこまで難しくありません。また、未経験から新しい仕事に挑戦するという選択肢もあります。仕事を辞めるのは悪いことではないので、前向きな気持ちで転職の準備を進めましょう。

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