作業療法士は残業が当たり前?サービス残業への対応はどうすれば良い?

作業療法士 残業女性の仕事・資格

「安定している職業」と言われることもある作業療法士ですが、

  • 残業時間が多い
  • 残業が当たり前の風土が嫌!
  • サービス残業がある

といった悩みを持っている人も多いのではないでしょうか?そこで今回は、作業療法士の残業事情とサービス残業への対処法について紹介します。残業が原因で仕事が苦痛になっている人はぜひ読んでくださいね。

今から作業療法士を目指したい!という人は以下をご覧ください。
作業療法士(OT)の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!

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残業は当たり前?作業療法士の残業事情とは?

作業療法士は国家資格の職業であり安定していると言われる一方で「残業が多い」という声も少なくありません。では、作業療法士の残業はどれくらいでどんな業務を行っているのでしょうか?

1週間あたりの平均残業時間は43.9時間

厚生労働省の資料によると、作業療法士と理学療法士の1週間あたりの平均労働時間は43.9時間となっています。また、時間外労働(残業)については以下のデータが示されています。

1週間あたりの時間外労働(残業)
なし11.0
2時間未満32.7
2~4時間23.2
4~6時間12.4
6~8時間8.4
8時間以上12.3

また、時間外労働における業務内容は以下のようになっています。

時間外労働の業務内容
カルテ、報告書などの書類作成90.4
会議、ミーティング54.2
他職種との情報交換44.7
研修・学習33.0
実習学生の指導32.3
カンファレンス30.7
治療23.3
研究13.2
義肢・装具などの製作や調整6.4
その他18.6

「カルテ、報告書などの書類作成」が最も多く90.4%もの人が残業時間に行っており、定時を過ぎてからやっとカルテや報告書などの事務作業ができるといった人も多いようです。また、介護施設などでは行事やイベントに参加するために強制的に残業させられるケースも少なくありません。

参考:厚生労働省「理学療法士・作業療法士の 需給推計について」

https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000499144.pdf

サービス残業が常態化している職場もある

厚生労働省の資料では作業療法士・理学療法士の1週間当たりの平均労働時間は43.9時間であり半数以上が4時間未満となっていますが、実際はサービス残業が常態化しておりもっと多く残業をしている人も少なくありません。働き方改革が進む昨今ですが、需要が増大している医療・介護業界ではなかなか労働時間が安定していないのが現実です。そのため、職場によっては「残業は当たり前」「残業代をつけない」といった雰囲気が残っているケースもあるのです。



サービス残業への対応はどうすれば良い?

残業時間を減らしたい、サービス残業が当たり前の風土をなんとかしたいと思ってもなかなか自分だけの力では変えられませんよね。ここでは、作業療法士のサービス残業への対処法を紹介します。

残業の対処法①サービス残業の記録を付ける

労働基準法37条では「使用者は、時間外労働(残業)や休日労働をした場合は割増賃金を支払わなくてはならない」と決められているため、サービス残業は明確な法律違反です。しかし、残業時間を少なく見せるため、みんなやっているからといった理由でサービス残業が当たり前になっている、いわゆる「ブラック」な職場も存在します。

サービス残業が常態化しているならば、まずはそれを記録として残しておくことをおすすめします。後に誰かに相談することになったとき、具体的な残業記録があれば証拠として役に立つでしょう。

残業の対処法②上司や同僚に相談する

サービス残業の記録をもとに「やっぱり残業が多すぎる」と感じたときには、上司や同僚に残業が負担になっていることを相談しましょう。長い間同じ職場にいると感覚が麻痺して当たり前になってしまったり、業務量が偏っていることに上司や同僚が残業の多さに気づいていない場合も少なくありません。

そのため、残業によって通常業務や自身の生活に支障が出ていることを伝えることによって、人員の増加や残業時間を削減するための工夫、業務量の調節をしてくれる可能性があります。

残業の対処法③外部の機関に相談する

上司や同僚に相談しても残業の多さを解決する気配がない場合や職場自体の体質を改善したい場合は、労働基準監督署や労働条件相談ほっとラインに相談しましょう。

労働基準監督署は残業代未払いやハラスメントなどの労働問題を取り締まる機関で、全国に配置されています。サービス残業の証拠を提示しながら相談することで、立ち入り調査やアドバイスを受けることができます。

労働条件相談ほっとラインは、厚生労働省が委託し株式会社東京リーガルマインドが行っている相談窓口で、誰でも匿名で利用することができます。残業の悩みに対するアドバイスが欲しい、これは違法行為にあたるのかといった相談をしたいときにはこちらの利用を検討しましょう。

  • 労働基準監督署:
全国労働基準監督署の所在案内
全国労働基準監督署の所在案内について紹介しています。
  • 労働条件相談ほっとライン:
労働条件相談「ほっとライン」(Working Hotline)|厚生労働省
労働条件相談「ほっとライン」は、時間外労働や過重労働による健康障害、賃金不払残業など仕事に関する問題について電話で相談できます。Government’s helpline offers free advice on working problems for foreigners by 13 languages.

本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!

上記では残業・長時間労働、サービス残業についての対処法を紹介しましたが、本当にキツイと感じた時には無理をせずに転職を検討しましょう。どうしても忙しくなりがちな作業療法士ですが、サービス残業は法律違反なので我慢し続ける必要はありません。

作業療法士は国家資格なので比較的転職しやすい職業です。仕事内容自体に抵抗がなければ作業療法士としての転職を考えましょう。職場を変えても続けることが難しい場合は、新しい仕事にチャレンジするのも良いです。作業療法士だから他の資格はできないと思うかもしれませんが、資格を持っているからこそ安心して他の職業にもチャレンジできると前向きにとらえましょう。

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