妊娠や分娩、産後ケア、育児指導など、出産に関わるあらゆる業務を行う助産師の仕事。「手に職を付けられる」「安定して稼げる」といったイメージも大きいですが、本当に給料は高いのでしょうか?
そこで今回は、助産師の平均年収や他の職種との比較、給料が安いと思う原因、給料アップの方法などを紹介します。助産師の仕事に不満を持っている人や、助産師になりたい人ぜひ参考にしてくださいね。
今から助産師を目指したい!という方は以下をご覧ください。
助産師の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
助産師の平均年収と相場
助産師の年収は経験年数や勤務場所によって変動しますが、各種求人サイトによると450~550万円程度が相場と言えるでしょう。新卒や20代前半の時点ではそれほど年収は高くありませんが、経験とともに着実に上がっていく傾向があるようです。
また、病院やクリニックに勤務する場合は、収入が安定している反面ある程度の給与額で頭打ちになります。一般的な助産師以上の収入、たとえば年収700万円以上を目指すなら、自分で助産院を開く、給料の高い地域で役職に就くなどの方法が必要でしょう。
助産師の給料は安い?
助産師と同じ医療系職種の平均年収は以下の通りです。
- 看護師:約483万円
- 理学療法士・作業療法士:約405万円
- 薬剤師:約562万円
- 保健師:450~550万円
助産師は、看護師と助産師2つの国家資格が必要であり、日本では女性にしか認められていない仕事。また、条件を満たせば独立開業も可能です。それだけ専門性が高い仕事なので、同じ医療系職種の看護師よりも給与水準が高めに設定されています。
近年日本では少子高齢化が進んでいますが、産婦人科医の不足や助産院のニーズの高まりによって、助産師の需要はどんどん増えています。高めの平均年収に加えて安定した需要があるため、収入面では恵まれた仕事と言えるでしょう。
助産師の給料が安いと思う原因
助産師は他の職種と比べて給料が高めですが、決して楽な仕事ではありません。高い給料の裏には夜勤やオンコール、休日出勤などの手当が含まれますし、助産師は母親と赤ちゃん2人の命に関わる責任の重いポジションです。命の誕生に立ち会える一方で、中絶や死産など悲しい場面に遭遇することもあるでしょう。
また、助産師になるためには、指定の養成課程を修了したうえで看護師と助産師両方の国家試験に合格しなければなりません。合格率自体は低くありませんが、最低4~5年の期間と学費に加え、相当な努力が必要とされます。
さらに、助産師は医療系職種ということで安定感はありますが、他の業界と比べて特別給料が高いわけではありません。転職・復職のしやすさやニーズの高さといった点では魅力的な仕事ですが、実力でどんどんのし上がりたい人や若いうちからたくさん稼ぎたい人は、物足りないと感じる可能性があります。
このような理由から、「2つの国家資格がある割には給料が安い」「勤務時間が不規則でキツイ」「仕事量や精神的負担に給料が見合っていない」と不満を持つ助産師もいるのです。
助産師の給料を上げるには?
助産師は比較的安定した収入が期待できますが、それだけ専門性が高く責任も重い仕事です。助産師としてモチベーション高く働き続けるには、できるだけ高い給料を貰いたいですよね。では、助産師の給料を上げるにはどのような方法があるのでしょうか?
長く勤める
助産師や看護師などの医療系職種は、経験年数に応じて着実に給料が上がっていきます。一方で、需要が高くどこでも働けるためすぐに別の職場に移る人も少なくありません。特にキャリアが浅いうちは、すぐに辞めるとなかなか給料が上がっていかないので、同じ職場に長く勤めた方が早い給料アップが見込めます。
また、勤続年数を積んで主任や助産師長などの役職に就くと、資格手当もプラスされるためさらなる昇給が期待できるでしょう。そのため、今の職場に大きな不満がないのであれば、ある程度の経験を積むまで働き続けるのもおすすめです。
アドバンス助産師になる
助産師には、一定の助産師実践能力を持つ人に対して「アドバンス助産師」の称号を与える「CLoCMiPレベルⅢ認証制度」があります。アドバンス助産師になる条件は、満5年以上の実務経験や指定研修の受講、学術集会への参加、試験の合格など。ハイリスク妊産婦や新生児のケア、学術研究など、一般的な助産師よりも専門性の高い分野で活躍できるため、キャリアの選択肢が広がり給料アップにつながるでしょう。
詳しくは、一般財団法人日本助産評価機構のホームページを確認してください。
待遇の良い職場を探す
今の職場で大幅な給料アップが見込めない場合は、資格を活かして転職するのもひとつの方法です。たとえば、東京都や大阪府、愛知県などの大都市は地方に比べて給与水準が高い傾向にあります。また、大学病院や地域の中核となっている総合病院は、昇給や福利厚生の制度が充実している場合が多いです。夜勤手当が付く職場なら、さらに高収入が期待できるでしょう。
ただし、助産師の求人は看護師ほど多くありません。いくら人手不足とはいえ、待遇の良い職場は人気が高いので誰でも転職できるとは限りません。選択肢を広げるためには、経験年数やスキルを積む、情報収集をするなどの準備をしておきましょう。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
2つの国家資格を必要とする助産師は、医療系職種の中でも比較的給料が高い傾向があります。しかし、助産師になるまでの道のりや責任の重さ、仕事のストレスなどから給料に不満を持つ人も少なくありません。
助産師として給料アップを目指すには、同じ職場に長く勤める、アドバンス助産師になるといった方法がありますが、思い切って転職するのもおすすめです。給料の高い地域や大学病院、夜勤手当がある病院に転職することで、大幅な給料アップも夢ではありません。仕事内容や経営方針、福祉厚生なども考慮しながら、自分に合った職場を探しましょう。
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