一般的に薬剤師は「給料が高い」「安定して働ける」など、ホワイトなイメージを持たれることが多いです。しかし、実際に薬剤師として働いている人からすると、「そこまで給料は高くない」「割に合わない」と言いたくなるところでしょう。
そこでこの記事では、薬剤師の平均年収や他の職種との比較、給料を上げる方法などについて紹介します。給料に不満を持っている薬剤師の人はぜひ参考にしてください。
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薬剤師の平均年収と相場
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の平均年収は39.2歳で約562万円となっています。また、性・年代別平均の平均年収は以下の通りです。
年齢 | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
20~24歳 | 336万円 | 391万円 |
25~29歳 | 496万円 | 464万円 |
30~34歳 | 581万円 | 508万円 |
35~39歳 | 654万円 | 542万円 |
40~44歳 | 652万円 | 579万円 |
45~49歳 | 704万円 | 601万円 |
50~54歳 | 719万円 | 670万円 |
55~59歳 | 730万円 | 619万円 |
60~64歳 | 607万円 | 524万円 |
65~69歳 | 545万円 | 600万円 |
70歳~ | 485万円 | 517万円 |
※平均年収は、「月給×12ヶ月+年間賞与」で算出
引用元:令和元年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html
さらに、求人サイトを見ると初任給は22~35万円が相場となっています。職場にもよりますが、調剤薬局やドラッグストアは初任給が高めで昇給は少ない傾向、製薬会社は初任給が低めで昇給幅は大きい傾向があるようです。
薬剤師の給料は安い?
薬剤師の平均年収は、男女ともに全職種の平均年収と比べて高い水準となっています。また、看護師や理学療法士など他の医療職と比べても高めです。そのため、一般的には「薬剤師は給料が高い」と言えるでしょう。ただし、実際は職場によって大きく異なり、大手の製薬会社は平均年収800万円を超えることもありますが、昇給が緩やかな病院や調剤薬局では400万円程度の職場もあります。
薬剤師は資格がある分、就職・転職に困ることは少なく、復職しやすい、パートや派遣でも効率よく稼げるというメリットがあります。その点では働きやすい職業といえますが、だからといって必ずしも高収入になるとは限らないのです。
薬剤師の給料が安いと思う原因
薬剤師全体を見ると給料は決して安くありませんが、人によっては不満を感じることもあります。
まず、薬剤師になるには高い学力が求められる薬学部に入学し、6年間しっかり勉強・実習をこなし、国家試験もクリアしなければなりません。また、私立大学の場合、学費も1,000~1,500万円程度かかるため、金銭面で苦労する人もいるでしょう。それだけ専門性の高い仕事ということを踏まえると、平均より給料が高いからといって満足できるとは限りません。就職・転職がしやすいのは強みですが、高収入を目指す人や実力でどんどんのし上がりたい人は物足りなさを感じるでしょう。
また、職場によっては人手不足で常に忙しかったり教育体制が整っていなかったりする場合も多いです。仕事内容や職場環境への不満から、「給料が低い」「割に合わない」と感じてしまう人もいるでしょう。
薬剤師の給料を上げるには?
仕事内容や職場環境、待遇面などさまざまな要因から給料に不満を持っている場合、薬剤師として給料を上げる努力をしてみましょう。では、給料を上げるにはどんな方法があるのでしょうか?
資格を取ってキャリアアップする
薬剤師の他に、キャリアアップとなる資格を取ることで給料アップにつながるでしょう。特に昨今では、在宅医療や他職種連携などの社会的背景を受けて、より専門性の高い薬剤師が求められる傾向があります。薬剤師としての専門性を高めたい、より条件の良い職場に転職したい場合は、以下のような資格の取得にチャレンジしましょう。
- 認定薬剤師:救急認定薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師、在宅療養支援認定薬剤師など
- 専門薬剤師:HIV感染症専門薬剤師、精神科専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師など
- その他:薬物療法指導薬剤師、漢方アドバイザー、医薬品製造管理者・医薬部外品等責任技術者など
管理職を目指す
薬剤師として管理職を目指すのもひとつの方法です。管理職になれば基本給アップとともに役職手当が上乗せされるため、一般的な薬剤師よりも高収入が期待できるでしょう。
病院や調剤薬局など年功序列の風土が強い職場であれば、勤続年数を積むことで管理職になれる可能性が高まります。また、製薬会社や外資系企業であれば、実力や配属部署次第では若くして管理職になれることも。ただし、職場によって昇給ペースが緩やかであるため、早めに転職した方がいい場合もあります。
雇用形態を変える
薬剤師には正社員だけでなく、派遣社員やパートなどさまざまな働き方の選択肢があります。勤務先によっては正社員でなくても時給3,000~4,000円程度稼げるため、生活に合わせて雇用形態を変えるのもいいでしょう。福利厚生や安定性といった部分では正社員の方が有利ですが、無理なく続けられる働き方であれば、結果的に給料への不満も軽減できるでしょう。
給料の高い職場を探す
薬剤師の強みは、資格があれば比較的スムーズに転職できること。そのため、現職での昇給が見込めない人や、もっと早く給料を上げたい人は、思い切って転職するのもいいでしょう。
たとえば、病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアと比べて、給料が低い傾向があります。一方で大手製薬会社や外資系企業であれば、実力次第では若いうちから高収入を狙うことも可能です。薬剤師としての経験を積み、資格取得やスキルアップなどの準備をして、より自分の希望に合った職場を探しましょう。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
薬剤師は、一般的なサラリーマンや他の医療従事者と比較して平均年収が高めです。しかし、資格取得までの道のりや仕事内容、労働環境などから「給料が安い」「割に合わない」と感じる人も少なくありません。薬剤師として給料アップを目指すには、資格を取得する、管理職になる、雇用形態を変えるといった方法がありますが、思い切って転職するのもおすすめです。
薬剤師は、資格があれば比較的スムーズに転職できるのが強み。転職先によっては大幅な給料アップも不可能ではありません。これまで経験や資格を活かし、より自分に合う職場を見つけましょう。
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