栄養のプロとして献立作成やカロリー計算、調理補助をする栄養士。食への興味から栄養士になったものの、「イメージと違う…」「職場環境が悪い」などの理由で、辞めたいと思っている人もいるのではないでしょうか?
ここでは、そんな栄養士に向けて、よくある栄養士を辞めたいと思う5つの理由と、辞めた後の仕事について解説します。
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栄養士の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
栄養士を辞めたいと思う人は多い?
栄養士の離職率に関する公的なデータはありませんが、栄養士専用のコミュニティサイトや口コミには、「ブラックだ」「つらい」という声も少なくありません。また、圧倒的に女性が多い職業であるため、結婚や出産などのライフイベントを機に仕事を辞めるケースもあるようです。
そのため、一般的に栄養士は「離職率が高い」と言われることもあります。もしあなたが栄養士を辞めたいと思っていても、それは珍しいことではないので焦りやうしろめたさを感じる必要はありません。
栄養士を辞めたいと思う5つの理由とは?
一般的に、仕事を辞めたい理由には給料や残業時間、人間関係などさまざまな原因が挙げられますが、栄養士の場合は何が原因なのでしょうか?ここでは、よくある栄養士が仕事を辞めたいと思う理由を5つ紹介します。
人間関係が悪い
栄養士は、調理師や看護師、保育士など他の職種の人と関わりながら仕事をする機会が多いため、それだけ人間関係の悩みが複雑化しやすい傾向があります。また、栄養士が勤務する現場では、正社員だけでなくパートや派遣社員も多くいます。そのため、栄養士が自分より年上の人や経験のある人に仕事をお願いしなければならないこともあるでしょう。
さらに、栄養士の主な勤務先である給食センターや介護施設、病院などは、女性スタッフの割合が多いため、マウンティングや派閥などのトラブルに巻き込まれることもあるでしょう。栄養士の職場は閉鎖的になりやすい空間であるため、人間関係がギクシャクしてしまうと、大変居心地が悪くなりストレスを感じてしまうのです。
給料が低い
給料の低さが原因で辞めたいと思う栄養士もいます。厚生労働省の調査によると、2016年の栄養士の年収は35歳、勤続年数7年で345万円となっています。新卒の場合は、月収17~20万円程度が相場であり、年収が300万円未満になることも少なくありません。
これは他の職種と比較して恵まれた給料とは言えません。国家資格の職業であるうえ仕事内容もハードなので、「割に合わない」と思い退職に至る人もいるのでしょう。
参考元:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/
労働環境が悪い
残業が多い、休みがとりにくいといった労働環境の悪さが原因になることもあります。国家資格である栄養士は、仕事における責任も大きくなるため、労働時間が長くなりがちです。人手不足が問題になっている職場では、1日3時間以上の残業が常態化していることもあります。
また、栄養士の仕事には「定時制」と「シフト制」がありますが、特にシフト制は不規則な生活になるため心身への負担も大きいでしょう。小さな事業所では人手不足になりやすいうえ、就業規則が整っていない場合も多いため、どうしても労働環境が悪くなってしまう傾向があるのです。
体力的にキツイ
栄養士の仕事は、労働時間の長さに加え体力を必要とする業務も多いため、「体力的にキツイ」と感じることもあるでしょう。たとえば、大量調理がメインの給食センターや病院の食堂では、栄養士も調理に加わり大量の食材を運んだり大きな調理器具を扱ったりすることも少なくありません。
さらに、厨房内の気温が30℃を超える、洗剤による手荒れなど、物理的な環境の悪さが体力をさらに消耗させる可能性もあります。栄養士は、献立作成やカロリー計算などの事務仕事だけでなく、体を使って仕事をする機会も多いため、体力的な悩みから退職を考える人も多いのです。
仕事内容がイメージと違った
栄養士として入社したにもかかわらず、調理補助や人事管理など他の職種と同じ仕事ばかりを任せられたというケースも少なくありません。栄養士の中には、
- 専門知識を活かし献立作成やカロリー計算、栄養指導など仕事をしたい
- 調理やお皿洗いなどは業務の一部に過ぎない
と考えていた人も多いのではないでしょうか?しかし実際は、専門知識を活かせる仕事やスキルアップになる仕事が少ない職場もあります。そうなると「せっかく学校に通って栄養士になったのに…」「イメージと違った…」とモチベーションが下がってしましますよね。
栄養士を辞めた後の仕事は?
「今の仕事を辞めたい」と思っても、次の仕事が心配でなかなか退職を決断できない栄養士の方もいるのではないでしょうか?そこで次に、栄養士を辞めた後にどんな仕事の選択肢があるのかを紹介します。
栄養士として転職
一口に栄養士と言っても、職場によって働き方や仕事内容はさまざまです。そのため、今の仕事が辛くても、仕事内容自体が嫌でなければ栄養士として他の職場に移るという選択肢があります。
たとえば、病院や介護施設などはシフト制が多いため、労働時間が安定しにくいでしょう。それに対し保育園栄養士は、土日休みが多く残業少なめなので、離職率低い傾向があります。さらに、公務員試験に合格すれば保健所や福祉センター、各種施設などで栄養士として働くことができます。公務員なら、長く務めることで着実に給料がアップしていきます。
このように、同じ栄養士でも職場によって環境は異なるため、自分の悩みを解決できるような職場の求人を探してみてはいかがでしょうか?
栄養士の経験を活かせる仕事
栄養士の主な勤務先は病院や福祉施設、給食センターなどですが、その他にも栄養士の経験を活かせる仕事はあります。たとえば、食品メーカーでは栄養補助食品や加工食品の開発に携わることができます。また、薬局やラッグストアに勤務する栄養士も少なくありません。このような職場では、栄養士としての採用でなくても、これまで培ってきた経験や知識を活かすことができるでしょう。
今後は、高齢化や食育意識の高まり、健康志向の高まりによって栄養士の活躍の場はどんどん広がると予想されます。つまり、食に関わる分野であれば、やり方次第でどんな仕事でもスキルアップを目指せると言えます。
新しい仕事
栄養士だからといって、他の仕事に就けないわけではありません。そのため、「栄養士になってみたけどイメージと違った」「他にやりたい仕事がある」と言う場合は、栄養士だけにとらわれず新しい仕事にチャレンジするのも良いでしょう。
たとえば、ケアマネや医療事務などの資格を取得する、または一般企業の営業職や事務職、販売職に就くといった選択肢があります。未経験だからといって諦めるのではなく、興味を持ったらまず前向きに検討しましょう。ただし、資格によっては受験条件があったり、求人に年齢制限があったりする場合もあるので、気になったら早めにチェックしておくことが望ましいです。
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
栄養士は、人間関係の悩みを持ちやすく体力も必要とされる仕事なので、「辞めたい」と悩む人も少なくありません。中には「辞めるのは甘えだ」「その後の仕事が不安」と感じて、辞めたいのになかなか辞められない人もいるでしょう。
しかし、今の仕事を辞めたとしても、自分の努力次第でその後の可能性はぐっと広がります。そのため、仕事が本当にキツイと感じたら無理をせずに転職も検討しましょう。
ここでは、栄養士を辞めた後の仕事について紹介しました。栄養士として転職するのも良いですし、新しい仕事にチャレンジするという選択肢もあります。この記事を参考に、前向きに転職先を探してみてはいかがでしょうか?
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