動物看護師は、獣医師の指示のもと動物の診療サポートをする職業です。日常的に動物に触れあえるため、動物好きな人にとって大変やりがいのある仕事ですが、「給料が低い」と言われることも少なくありません。
そこでこの記事では、動物看護師の平均年収や給料が低い理由、給料を上げる方法について紹介します。給料に不満を持っている動物看護師の方や転職を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
今から動物看護師を目指したい!という方は以下をご覧ください。
動物看護師に必要な資格とは?動物看護師の仕事内容・やりがい、年収についてを解説!
動物看護師の平均年収と相場
動物看護師の平均年収に関する公式なデータはありませんが、求人情報などを見ると270~330万円程度となっています。月収としては15~25万円と、経験値や勤務時間によってばらつきが見られます。
動物病院やペットホテル、動物園など働く場所によっても差があり、大規模な動物病院や大学病院では高めになっています。また、地域によっても多少差があり、地方よりも都市部の方が年収は高い傾向にあります。
参考元:スタディサプリ・https://shingakunet.com/bunnya/w0026/x0342/nenshu/
Petworks・https://petworks.jp/news/?p=2873
BrushuUP学び・https://www.brush-up.jp/guide/sc542/salary
動物看護師の給料は安い?
動物看護師の給料は、一般的なサラリーマンと比較して高いとは言えません。また、人間の看護師の平均年収(約483万円)と比べても低いことが分かります。専門知識を必要とする職でありながら給料が低いため、生活するだけで精一杯という方も多いでしょう。
動物看護師の給料が安い理由
動物は人間と違い、診療や治療の費用を全額負担しなければなりません。そのため、なかなか病院に連れていけない、治療を断念せざるを得ないという場合も多いです。その分売上を上げることが難しくなるため、動物看護師に払う給料も低めになってしまうのです。
また、動物看護師は、命を預かる責任の大きな仕事である一方国家資格ではないため、社会的地位が曖昧なものとなっています。なろうと思えばすぐになれることも、給料の低さに関係しているでしょう。
さらに、個人の動物病院やペットホテルなどでは、以下のような場合も少なくありません。
- 残業が多い、サービス残業がある
- 休みがとれない
- 福利厚生が整っていない
こうした労働環境の厳しさにより、「仕事が大変な割に給料が低い」と不満を持つ人も多いのでしょう。
動物看護師の給料を上げるには?
動物看護師は、動物の命や健康を預かる大変やりがいのある仕事ですが、現状待遇面ではあまり恵まれていません。では、給料を上げるにはどのような方法があるのでしょうか?
民間資格を取る、スキルを上げる
動物看護師は、資格がなくてもできる仕事です。しかし、実際は動物看護師の認定資格や動物衛生看護師などの資格を取得する人が多くいます。資格を取ることで専門知識が深まりますし、職場によっては資格手当が付くこともあるため、給料アップにつながります。
また、多くの業務をこなして対処方法を身に付けたり飼い主さんとコミュケーションをとったりすることも大切です。スキルが上がれば給料アップも期待できますし、より条件の良い職場に転職できる可能性も高まります。
参考元:一般財団法人動物看護師統一認定機構・https://www.ccrvn.jp/
NPO法人日本動物衛生看護師協会・https://www.jahta.or.jp/
国家試験の準備をしておく
2019年6月に「愛玩動物看護師法」が成立し、動物看護師は国家資格となることが決まりました。最初の国家試験は2023年2月末から3月頃に行われる予定となっています。
国家資格になることで、これまで動物看護師に認められていなかった投薬や採血、マイクロチップの挿入などの業務を、獣医師のもとでできるようになります。国家資格化し業務範囲が広がることにより、動物看護師の社会的地位が確立し待遇改善も期待されます。そのため、給料を上げたいならば、国家資格取得に向けて準備をしておきましょう。
なお、受験資格については就学の有無や時期によって異なるため、詳しくは農林水産省のホームページを確認してください。
参考元:農林水産省 愛玩動物看護師・https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/doubutsu_kango/index.html
給料の高い職場を探す
資格を取ったり経験を積んだりしても、職場によっては思ったより給料が上がらない、またはある程度のところで頭打ちになるというケースもあります。そのような場合は、思い切って職場を変えるのもひとつの方法です。
たとえば、経営が安定している大学病院や大規模施設では、給料も高い傾向があります。また、夜勤手当がある職場に転職し、積極的に夜勤に入るとその分給料もアップします。すぐに転職できない場合でも、求人サイトで情報を集めたり資格を取ったりして準備を進めておきましょう。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
動物看護師は、動物の命を預かる責任の大きな仕事ですが、残念ながら他の職種と比べて給料は高くありません。給料を上げるには、資格の取得やスキルアップなどの方法があります。2023年には国家試験も始まるため、受験資格を確認し今から準備を進めておくのも良いでしょう。
しかし、個々の努力だけで解決できるとは限らないため、思い切って転職するのもおすすめです。給料はもちろん、福利厚生や勤務時間、仕事内容なども含め自分に合った職場を探しましょう。