准看護師の給料は低い？平均年収と相場、今後給与を上げるには？

注射や手術の補助、患者さんのお世話などを行う准看護師の仕事。看護師や歯科衛生士のように国家資格ではないものの、病院やクリニック、介護施設などさまざまな場所で活躍できるため、「手に職を付けたい」「安定した業界で働きたい」といった理由から高い人気を誇っています。

一方で、「看護師よりも給料が低い」「思ったよりも稼げない」と悩む人も少なくありません。そこで今回は、准看護師の平均年収や給料を上げる方法について紹介します。自分の給料に疑問を持っている人や将来に不安を感じている准看護師の人はぜひ参考にしてくださいね。

今から准看護師を目指したい！という方は以下をご覧ください。

准看護師の資格とは？資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説！

准看護師の平均年収と相場

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師の平均年収は50.2歳で約403万円となっています。また、性・年齢別の平均年収は次の通りです。

※平均年収は、「月収×12ヶ月+年間賞与」で算出

引用元：令和元年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

准看護師の年収は、男女ともに年齢が上がるにつれ上昇し、50～60代でピークに達します。また、求人サイトによると初任給は20万円前後に設定されていることが多いようです。従って、手取りは16～18万円程度になるでしょう。ただし、勤務先の給与形態や夜勤の有無などによって給料は大きく異なります。この数字はあくまで平均値として理解しておきましょう。

准看護師の給料は安い？

准看護士の平均年収は約403万円ですが、果たしてこの数字は高いのでしょうか？低いのでしょうか？

同じく医療業界で働く専門職と比べてみましょう。

• 看護師：483万円
• 看護助手（看護補助者）：303万円
• 臨床検査技師：461万円
• 理学療法士、作業療法士：410万円
• 歯科衛生士：370万円

国家資格である看護師や臨床検査技師と比較すると、准看護師の年収は低めと言えます。一方で、理学療法士や歯科衛生士とは大きな差はありません。また、資格が無くてもできる看護助手と比べると、平均年収は約100万円高くなっています。

従って、准看護師の給料は一概に安いとは言えません。むしろ、国家資格が無くても安定した収入が得られる職種と言えるでしょう。ただし、仕事内容がほぼ同じ看護師と比較すると低めになっているため、その差から給料が安いと感じる人もいるかもしれません。人の命を預かっているというプレッシャーや体力的な負担から「仕事内容に給料が見合っていない」と不満を抱えるケースもあるでしょう。

准看護師の給料を上げるには？

准看護師の給料は勤務先の給与形態やスキルによってまちまちですが、個人の努力で上げられる部分もあります。ここでは、准看護師が給料を上げる方法を5つ紹介します。

勤続年数を積む

准看護師の給料は、通常勤務年数に応じて徐々に上がっていきます。そのため、給料以外に大きな不満がなければ同じ職場で長く働き続けるのもおすすめです。

スキルを磨く

准看護師は経験年数によって給料が決まる場合が多いですが、中には能力給を導入している病院・施設もあります。そのため、実力でのし上がっていきたい人や早く給料を上げたい人にはスキルアップがおすすめ。ただし、能力給を導入している職場はあまり多くないので注意しましょう。

夜勤を増やす

准看護師や看護師の給料は、夜勤の有無によって大きく左右されます。夜勤を多くこなすほど手当が支給されるため、すぐに給料を上げたい人は積極的に夜勤に入りましょう。ただし、夜勤は精神的にも肉体的にも負担が大きいため、自分の体や家庭とのバランスが非常に大切です。また、2交代制と3交代制でも働き方が異なるため、各職場の夜勤システムについてよく理解しておきましょう。

正看護師を目指す

より安定した給料、キャリアアップを目指すのであれば、正看護師の資格取得をおすすめします。准看護師の資格や経験があれば最短2年で正看護師の受験資格を得られます。詳しくは公益社団法人日本看護協会のホームページ（https://www.nurse.or.jp/nursing/jyunkangoshi/shingakushien/）を確認しましょう。

正看護師になれば基本給のアップが期待できますし、将来管理職に就いたり保健師や助産師資格を取ったりとキャリアの幅が広がります。看護の仕事を長く続けたいならば、正看護師の資格取得を選択肢に入れておきましょう。

給料が高い勤務先を探す

一口に准看護師といっても、病院やクリニック、介護施設など働く場所によって給料はさまざまです。長く働き続けても給料が上がりそうにない場合は、給与水準が高い職場や福利厚生が手厚い職場、手当が多い職場を探しましょう。また、夜勤の有無や残業の多さなども踏まえ、自分が無理なく働けるかどうかも要チェックです。

給料アップには転職も1つの選択肢にしよう

准看護師は、国家資格がなくても安定して働ける仕事です。しかし、人の命や健康に関わるためハードワークになることも多く、「割に合わない」と給料に不満を持つ人も少なくありません。

准看護師の給料を上げるには、スキルアップを目指す、夜勤を増やすなどの方法がありますが、今の職場で大幅な給料アップが見込めない場合は思い切って転職するのも良いでしょう。基本給や福利厚生、勤務時間などを考慮しながら、自分らしく働ける職場を探しましょう。