准看護師の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!

准看護師の仕事女性の仕事・資格

病院や介護施設などで働く看護師は、大きく「正看護師」と「准看護師」という2種類に分けることができます。
では、正看護師と准看護師は何が違うのでしょうか。

看護師を目指している人は、看護師と准看護師のどちらを目指した方がいいのか迷っている人もいるでしょう。

そこで、ここでは看護師と准看護師の違いや、准看護師の資格を取得する方法、やりがい、年収についてご紹介します。

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准看護師とは?

准看護師とは、都道府県知事が認定する資格を取得して、医師や歯科医師、看護師の指示に従って業務をする人のことで 、主な業務は、病院や診療所などで病気や怪我を患っている人の看護や診療の補助を行います。

ちなみに、2001年に保健師助産師看護師法が改正され、2002年から准看護婦ではなく准看護師に名称が変わりました。

准看護師が活躍できる職場

准看護師は、病院・診療所・介護施設・訪問看護・居宅サービス・社会福祉施設などで働くことができます。

4割程度の人が病院で働いていて、4割程度の人が診療所で働いています。

一方で、看護師の場合は7割程度の人が病院で働いており、2割程度の人が診療所で働いているので、准看護師は看護師よりも多い割合で診療所で働いている人がいます。

医療の現場では看護師が不足しているので、就職に困ることはありません。

また、診療所や介護施設での准看護師の求人が多い理由は、准看護師を採用した方が人件費を抑えることができるからです。

准看護師は様々な施設で需要が高い職業ですが、特に介護関連で求められることが多くあります。

例えば、訪問看護を行っている事業所に所属して、訪問看護師として働くことができたり、デイサービスの現場で働く准看護師の場合は、日中の仕事がメインとなるので規則正しい生活リズムを送れたりします。

准看護師と看護師の違いとは?

准看護師と看護師は、資格を取得するまでのステップや、自分の判断で業務ができるのか、給与面、働き方などに違いがあります。

准看護師と看護師の仕事内容に違いはありませんが、准看護師は医師や看護師からの指示で仕事をして、看護師は自分の判断で仕事を行います。

また、看護師の免許は厚生労働大臣が発行している国家資格ですが、准看護師の免許は都道府県知事が発行している免許なので国家資格ではなく公的資格となっています。

ここでは、准看護師と看護師の違いについてご紹介します。

看護師については以下参考にしてください。
看護師の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!

資格取得までのステップの違い

准看護師や看護師になるためには、学校で看護に関して勉強をして、資格試験を受けて合格する必要があります。

どちらも試験を受けて合格するという点は、看護師も准看護師も同じですが、看護師の資格は厚生労働大臣が管轄しています。

一方で、准看護師の資格は各都道府県知事から交付されるという違いがあります。

准看護師の資格は都道府県知事から発行されますが、資格を取得した都道府県でしか働けないわけではなく、他の都道府県に引越しをしても使えます。

また、看護師の資格は国家資格ですが、准看護師の資格は公的資格です。

資格取得までの期間

准看護師の勉強ができる准看護師養成所は、中学校を卒業していれば通えます。

准看護師養成所に2年通って卒業したら、准看護師資格を受験できるので、最短で17歳から働くことが可能です。

一方で、看護師の資格は高校を卒業してから看護専門学校などに3年間通ってから資格を取得するので、最短でも働けるのは21歳からという違いがあります。

自らの判断で業務ができるかの違い

看護師は自分の判断で業務ができますが、准看護師は自分で判断することが出来ず、看護師の指示で仕事を行います。

そのため、准看護師は看護師の補助業務を行ういわばサポート的な立場になるのです。

給与面での違い

准看護師と看護師では給与面で違いがあります。

看護師の平均年収は約450万円ですが、准看護師の平均年収は約400万円なので、年収では約50万円の差があります。

例えば、個人経営の診療所などは人件費を抑えるために准看護師を採用している場合が多いです。

逆に、大きな病院の場合は看護師を採用した方が診療報酬が高くなり、病院の利益が上がるので大きな病院では看護師を採用していることが多いです。

専門資格の取りやすさの違い

看護師の資格を取得すると、助産師や保健師、認定看護師の試験を受けることができます。

そのため、看護師の資格を取得できれば、助産師や保健師、認定看護師にキャリアアップできる可能性があるので、看護師の資格の方が、専門資格が取りやすいと言えるでしょう。

働き方の違い

准看護師は、非常勤や午前中のみの仕事、週に3日の勤務など、働き方を自分の都合で選択できるので、准看護師は家庭と両立しながら働くことも可能です。

一方で、看護師の場合は働きかたを自分で調整することは難しく、夜勤や残業がある場合もあります。



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准看護師の資格を取るには

准看護師の資格を取るためには、准看護師養成所や、看護の勉強ができる大学、専門学校に通って専門の教育を受けてから、准看護師試験に合格する必要があります。

また、准看護師の試験を受けるには、中学校か高等学校を卒業した後に都道府県知事が指定している養成所や学校で2年以上学ばなくてはいけません。

ここでは、養成所や看護学校に通って資格を取得する方法や、働きながら資格を取得する方法、准看護師資格の合格率についてご紹介します。

准看護師養成所に通う

准看護師になるためには、2通りのルートがあります。

一つ目は、中学校を卒業した後に准看護師養成所に通ってから准看護師試験を受験する方法です。

二つ目は、高校を卒業した後に大学や短大、専門学校で看護の勉強をして、准看護師試験を受験する方法です。

准看護師養成所の受験資格は中学校を卒業していることなので、入試レベルは中卒程度となっています。

准看護師養成所に2年間通って、受験資格を得るための勉強をします。

そして、准看護師養成所を卒業したら、都道府県が実施している准看護師試験を受験します。

無事に准看護師試験に合格したら、免許申請手続きをすることで免許証が発行されます。

准看護師養成所の平均的な学費は年間で約55万円です。

2年間通う必要があるので、合計で約110万円程度必要です。

半日制や通信制の学校で学ぶ

准看護師養成所は、朝から夕方まで授業がある全日制と、平日の午後や夜間に授業を行う半日制の2種類あります。

そのため、働きながら資格を取得したい人は、准看護師養成所の半日制に通うことがおすすめです。

また、大学や短大、専門学校の通信制で看護の勉強をすることもできます。

准看護師資格の合格率、合格難易度

厚生労働省が発表した平成27年度の准看護師試験の結果を参考にすると、合格率は98.9%となっています。

准看護師試験の難易度は、都道府県によって出題される問題に違いがありますが、合格率は比較的高いと言えるでしょう。

准看護師の仕事内容

准看護師は、看護師と仕事内容は同じです。

しかし、医師や看護師の指示の元で仕事をするのでサポートするのが基本となるので、自分の判断で業務を行うことはできません。

また、准看護師にしかできない業務はありません。

ここでは、准看護師の仕事内容についてご紹介します。

仕事内容は看護師と同じ

准看護師の仕事内容は看護師と同じです。

具体的には、医師の補助業務や、患者さんの体調管理、食事、着替え、排泄のサポート、点滴などです。

また、患者とコミュニケーションを取って、不安や疑問に耳を傾けて心のケアを行う役割もあります。

准看護師ができないこと

准看護師は、医師や看護師の指示を受けてから業務にあたらなくてはいけません。

つまり、准看護師は自分の判断で業務を行ったり、看護師や他の准看護師に指示を出したりすることはできません。

一方で、看護師は自分の判断で業務を行うことができ、他の看護師や准看護師に指示を出すこともできます。

准看護師から看護師になる方法

准看護師から看護師にステップアップするには、看護専門学校の2年課程に通い、看護師試験を受験します。

看護師専門学校の2年課程には、通学生と通信制があります。

また、准看護師として3年以上働いていることが条件です。

准看護師のやりがい

准看護師として働く人は、どのようなやりがいを感じながら仕事をしているのでしょうか。

准看護師の仕事は楽ではありませんが、患者さんや患者さんの家族から感謝されることが多い仕事です。

そのため、「ありがとう」と言われるとやりがいを感じ、准看護師になってよかったと思える瞬間でしょう。

また、一緒に働くチームが支え合いながら難局を乗り越えられたりしたときにもやりがいを感じるポイントです。

ここでは、准看護師のやりがいについてご紹介します。

患者さんのために役に立っていると実感できる

患者さんの健康や命に関わる仕事をしているので、日々の仕事をこなすことで役に立っていると実感できます。

患者さんや、患者さんの家族から感謝されることも多いので、看護師として働いていてよかったと感じる瞬間でしょう。

チームで支え合いながら仕事をする

看護の現場では、チームで仕事をするので、支え合いながら難局を乗り越えたときはやりがいを感じることができるでしょう。

責任が重かったり、ハードな仕事だったりするからこそ、チームがうまく機能してまとまっていると感じるときに准看護師としてのやりがいを実感することができます。

准看護師のメリット

准看護師には様々なメリットがあります。

例えば、准看護師資格は看護師資格よりも早い期間で資格を取得できたり、費用も安くすんだりします。

また、半日制や通信制の学校に通うことで仕事をしながらでも資格を取得できたり、准看護師になってから看護師にステップアップしたりすることも可能です。

ここでは、准看護師のメリットについてご紹介します。

看護師資格よりも早く資格を取得できる

准看護師資格は、看護師資格よりも早い期間で取得できます。

准看護師資格は2年間で資格を取得できるので、できるだけ早く看護の仕事を始めたいと思っている人におすすめです。

社会人でも資格を取得できる

准看護師の資格を取得するための准看護師養成所は、朝から夕方まで授業を行う全日制と、平日の午後や夜に授業を行う半日制があります。

そのため、半日制の准看護師養成所を選ぶことで、社会人でも仕事をしながら通うことができ、資格の取得を目指せるでしょう。

看護師にステップアップできる

准看護師になったら、看護師にキャリアアップすることも可能です。

准看護師の資格を取得したら、准看護師として3年間働いた後に看護師になることもできます。

准看護師の平均年収

准看護師の平均年収は409万円です。

平均年収409万円
平均月収29万円
年間賞与65万円
男性平均年収444万円
女性平均年収405万円
平均時給1,735円

 

一方で、看護師の平均年収は473万円、平均月収は33万円なので、准看護師と看護師の給与の差は、年収64万円、月収4万円程度です。

准看護師のメリットとデメリットを知ろう!

准看護師は、資格が取得しやすかったり、看護師よりも早く資格を取得することができたりなどのメリットが多くありますが、一方でデメリットとしては、どうしても看護師よりも給与が低くなりがちなところです。

また、准看護師を廃止して看護師に統一しようという流れがあるので、もしかしたら今後准看護師という資格が無くなってしまうかもしれません。

そのため、少しでも早く現場で仕事をしたい人は准看護師の資格を取得したり、一生の仕事として考えている人は看護師の資格を取得したりするのがおすすめです。

准看護師のメリットとデメリットを知ることで、自分は准看護師を目指した方がいいのか、看護師を目指した方がいいのかがわかるようになるでしょう。

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