ウェディングプランナーの資格とは?就職するための資格や検定を解説

ウェディングプランナーの資格とは?就職するための資格や検定を解説女性の仕事・資格

初めての挙式を控え、幸せと不安でいっぱいの2人を支えるのがウェディングプランナーの存在です。

ですが、「ウェディングプランナーの仕事をするには、どのような資格があると良いのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。この記事ではウェディングプランナーとして働くために必要な資格やさまざまな団体が運営している検定について解説します。ウェディングプランナーとして就職したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ウェディングプランナーの詳しい仕事内容や年収を知りたい方は以下をご覧ください。
ウェディングプランナーの仕事とは?仕事内容・やりがい、年収についてを解説!

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ウェディングプランナーに資格は必要?

ウェディングプランナーに資格は必要?

出典:https://blackboard60s.com/

ウェディングプランナーとして活躍するにあたって、資格は必要なのでしょうか。

現在、日本国内にはウェディングプランナーになるための国家資格などは設定されていません。ウェディングプランナーは、資格がなくても就職することは可能です。
ただし、ウェディングプランナーとして働くには、さまざまな専門知識が必要となります。「日本の婚礼知識を得るなど素地をしっかりと作ってからウェディングプランナーとして就職したい!」と考えるのであれば、ウェディングプランナーを養成する専門学校や観光学科などがある短大・大学に通い、ウェディングプランナーとして役立つ学科を履修しておくといいでしょう。

必要なスキルや知識は?

ウェディングプランナーとして活躍するためには、どのようなスキルや知識が必要になるのでしょうか。
結婚式や披露パーティーに出席してもわかるように、結婚式や披露宴にはさまざまな演出が施されるもの。その1つ1つについて、カップルの希望・こだわりを聞き、形にしていくのがプランナーの仕事です。具体的にはどのような知識が必要となるのか、項目に分けてご紹介します。

花嫁に対するプラン作り

結婚式や披露宴で一番の存在となるのが花嫁ですね。新婦にかかわるプラン作りもウェディングプランナーの重要な役割です。
和装か洋装か、お色直しは何回するのか、ブーケの形からお花のチョイス、ヘアメイクに関するまで、本人の希望を聞き専門スタッフと連携しながら作り上げていきます。
結婚式は一生に一度の体験となるので、花嫁となれる1日は人生でも特別な日となります。
新婦の希望に寄り添いながら、一番輝けるスタイルを作り上げる必要があります。

挙式スタイルに関するプラン作り

新郎新婦と挙式についてのプランを練るのもプランナーの重要なお仕事。神前式の希望があるのか、チャペルでの希望があるのかなどを聞きながら、式を挙げられるおすすめの神社や教会の提案から、列席者の人数、配置まで細かく相談に乗っていきます。

披露宴に関するプラン作り

ゲストの数に見合った会場決めから、余興などの演出を含めた総合的なプラン作りを行うのがウェディングプランナーのお仕事。
生演奏を取り入れたいので楽器を手配したい、お料理に重きを置きたい、多くのゲストと歓談する時間をメインにしたい、庭園やレストラン会場でアットホームな披露宴にしたいなどカップルの希望や夢はさまざまです。すべてをクリアできるように2人の思いに寄り添って、実現できるようプランを練っていきます。

ウェディングプランナーは、仕事に必要なスキルや知識を、経験を積みながら手にしていくものです。担当となったカップルの式や披露宴をつつがなく進行させるためにも、机上での学びや実務経験が大変重要です。

ウェディングプランナーになるための学校

ウェディングプランナーになるための学校

出典:https://www.basic-f.co.jp/areacho_bf/shise_bf01101/shisecate_bf0106/detail_bf2252095/

OJT(オンザジョブトレーニング:業務を実際に担当しながらスキルや知識を身につけていくこと)で、さまざまな知識を得ていくことが求められるウェディングプランナー。
日本では、ウェディングプランナーとして働くために必要な事柄を専門的に学べる学校が用意されています。
どのような学校があるのか、詳しくみていきましょう。

専門学校

ウェディングプランナーを目指せる専門学校は、日本全国に200校近くあるようです。
ウェディングの専門学校で学べることは主に以下のような内容です。

ウェディングドレスのコーディネート

ウェディングドレスの形、色の合わせ方、花嫁を引き立たせるコーディネートの方法などウェディングドレスの扱い方・アンダーウェアの種類に至るまですべてを学びます。

挙式や披露宴などの演習

ウェディングパーティーを実際のレストランや式場、ゲストハウスなどで実習します。
テーブルコーディネートから接客の方法、エスコートの実際やお料理の出し方まで学べる学校もあります。

ウェディングプランの計画

どのような場所で挙式するか、どのようなウェディングドレスやタキシードを揃えるか、披露宴の規模や内容に至るまでを、実際にプランをたてて実習します。卒業後にはウェディングプランナーとして、自信をもって現場に出られるでしょう。

短大や4年制大学

短大や4年制大学でも、ウェディングプランナーを目指せる学科が用意されています。
2つの学科の例をご紹介します。

美術、服飾学科で学ぶ

美術や服飾、被服学を専門とする学科では結婚式をビジュアル面からとらえ、写真やコラージュの技法、ペーパーアイテムのトレンドなどを学ぶ授業を行う場合があります。
また、ウェディングドレスの縫製やアクセサリー制作などを通じても、ウェディングについての知識を深めることが可能です。

国際観光学科で学ぶ

国際観光学科を設けている大学もあります。英語の習得をはじめ、ホテルなどの接客業で必要となるホスピタリティ、観光業に必要なノウハウの学習、商品企画やマーケティングまで幅広い知識を身につけることができます。
このため、ウェディングプランナーとして海外挙式のプロデュース会社に就職したり、ホテルに就職したのちウェディングプランナーとして活躍したりすることも可能になります。

ウェディングプランナーを目指す学校では、さまざまな角度からその業務を掘り下げて学ぶことができるとわかりました。
ウェディングプランナーのノウハウをしっかり学びたいという方は、ぜひ大学や専門学校での授業を受けることを視野に入れてみてはいかがでしょうか。

ウェディングプランナーの資格・検定

ウェディングプランナーの資格・検定

出典:https://cocoiro.me/career/article/2399/2

今の日本には、ウェディングプランナーという国家資格はありませんが、肩書として持っていることで、就職先や担当する顧客の信頼を得られる資格や検定があります。ウェディングプランナーに役立つ資格や検定についてご紹介します。

IWPAの認定資格

IWPAとは、国際ウェディングプランナー協会(International Wedding Professional Association)の略で、2002年にイギリスで設立された組織の名称です。ウェディングプランナーとブライダル関連企業の方のために設立された協会で、日本の組織は2006年に立ち上げられました。
IWPAでは、ウェディングプランナーのレベルアップや地位の向上を目指す目的から資格認定やスクールの運営を行っていて、ウェディングプランナーの資格は、以下の3種類を設定しています。

1:内閣府認可(財)職業技能振興会認定ウエディングプランナー1級・2級
2:IWPAウエディングプランナー日本資格・英国資格

それぞれの資格を詳しく解説します。

内閣府認可(財)職業技能振興会認定ウエディングプランナー1級・2級とは

内閣府認可(財)職業技能振興会認定ウエディングプランナー1級・2級は2016年に始まった検定試験で、18歳以上なら未経験者でも受験が可能です。

2級の試験内容は、ウェディングに関する具体的なモノ・コトに対する基本的な知識を有しているかどうかを確認する出題となっていて、公式テキストである「ウエディングプランナー資格2級」に掲載されている内容が網羅されています。
問題は、日本のウェディングの基礎知識からテーブルマナー、引き出物やペーパーアイテム、ウェディングフラワーにいたるまで多岐にわたりますが、これからウェディングプランナーを目指す初心者の方に適した試験と位置付けられています。

1級の試験内容は、2級に比べ難易度が上がります。出題範囲は、公式テキスト「ウエディングプランナー資格2級」と「ウエディングプランナー資格1級」の両方からとなっており、ウェディングプランナーとしての実務に必要な常識問題は、テキスト以外の内容も出題されるようです。
このため、現場での経験をある程度積み、ウェディングプランナーとして必要なセールスプロモーション、打ち合わせのスキルを身につけている方に適した資格と言えるでしょう。

IWPAウエディングプランナー日本資格・英国資格とは

IWPAウエディングプランナーの試験には日本資格・英国資格の2種類があります。

公式サイトによると、日本資格においては、婚礼の運営方法や日本のブライダル事情全般の知識、ウェディングプランナーとして婚礼に携わる、プロフェッショナルとしての見識や判断力を問う資格試験を実施。先に紹介した内閣府認可のウェディングプランナー試験よりも高度な内容となっています。

受験資格は実務経験不要で、だれでも受験可能と設定されていますが、実務経験者や経営者視点からの出題もあるため、ある程度スキルを持った人が対象となっているようです。

英国資格については、日本以外の結婚式について学べる貴重な資格試験となっています。
英国では「結婚式を挙げない」選択肢がなく、日本とは違って法律に準じて行われます。
英国資格を得るためには、定められたカリキュラムに従って、さまざまな宗教での結婚観の違い、婚礼の伝統やしきたりなどを受講します。受講後には習得確認レポートを提出。合格すれば資格を取得できます。

ABC協会認定ブライダルプランナー検定

IWPAのほかに、全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)が認定するブライダルプランナー検定もあります。
ABC協会認定ブライダルプランナー検定には1級と2級が用意されています。受験資格はどちらの級も特に定められていないため、だれでも受験ができます。

2級の試験内容は、日本における各挙式の基礎知識や衣装・フラワーといったブライダル全般に関連する知識に加え、欧米でのウェディング事情やセレモニーの意味合い、欧米プランナーの業務についてなどが出題されます。

1級では、コーディネートの知識や見積もり作成、打ち合わせなどのプランニング能力に加え、欧米ウェディングの流れや各宗教に根付いた進行方法や慣習、接客応対と言葉遣いまで多岐にわたります。

日本ブライダル文化振興協会(BIA)認定資格

日本の婚礼業界で、唯一経済産業大臣が認可している公的組織に、日本ブライダル文化振興協会(BIA)というものがあります。
同協会が主催する資格試験では、日本の婚礼における歴史や基礎知識、最新のブライダル事情の知識を問う問題が出題されます。
受験資格は、BIAの会員となっているホテルや観光系専門学校、大学の2年次修了予定者と定められています。
BIAの会員とは、老舗高級ホテルや長きにわたって人気のある結婚式場など。誰しも一度は耳にしたことのある有名施設がずらりと並んでいますので、BIAの認定を受けたウェディングプランナーであれば、顧客もクライアントも安心して挙式を任せたくなるでしょう。

先にご紹介したABC協会認定のブライダルプランナー検定に合格した方は、「BIAブライダル・コーディネーター(中級)養成講座」を受講する資格を得ることができます。民間の検定や資格にいろいろチャレンジしながら、ウェディングプランナーとして長期的にレベルアップを図っていくこともできそうです。

ウェディングプランナーとして活躍する上では、このほかにも色のまつわる全てを学べるカラーコーディネーター、ブーケや会場の装花の知識を得られるフラワーアレンジメント、花嫁をより輝かせられるメイクアップアーティストやジュエリーコーディネーターといった資格も便利に使えます。
これらの資格を取得していれば、将来活躍する場を広げるきっかけにもなりそう。ウェディングプランナーとしてフリーで活躍することを考える際にもプラスに働くかもしれません。

資格を取って選ばれるウェディングプランナーになろう!

ウェディングプランナーとして働くには、結婚式のプランニングについて学ぶだけでなく、諸外国の婚礼事情やこれまでの日本の婚礼における伝統など幅広い知識も必要になることがわかりました。また新郎新婦が満足するようなウェディングプランの企画力や結婚式にまつわるマーケティングまで、さまざまな分野を学んでおく必要があります。

挙式では、さまざまな催しが開かれます。花嫁・花婿の衣装選びに始まり、着付け、料理の手配やテーブル・生花のセッティング、写真撮影や披露宴での余興など。ありとあらゆる経験や知識の有無が試されるウェディングプランナーは、大変なことも多いと思いますがやりがいもその分十分に得られる職業です。
資格や認定を受けていれば、初めての挙式を控え緊張する新郎新婦にとってこれ以上頼れる存在はありません。
ぜひご紹介した資格にチャレンジして、ウェディングプランナーとして幅広く第一線で活躍してくださいね。