作業療法士の給料は低い？平均年収と相場、今後給与を上げるには？

少子高齢化が加速する昨今、ますます注目度が高まっている作業療法士。しかし。作業療法士の中には、「給料が低くて生活がキツイ」「割に合わない」と不満を持っている人も多いのではないでしょうか？

ここでは、作業療法士の平均年収や他職種との比較、給料を上げる方法について紹介します。今後の仕事や生活に不安を感じている作業療法士の人は、ぜひ参考にしてくださいね。

今から作業療法士を目指したい！という方は以下をご覧ください。

作業療法士(OT)の資格とは？資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説！

作業療法士の平均年収と相場

厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、作業療法士の世代別平均年収は以下のようになっています。

※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与」で算出

引用元：平成30年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2018/index.html

また、「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士・作業療法士の平均年収は32.7歳で約405万円となっています。

作業療法士の給料は安い？

作業療法士の年収は、20代前半で300～350万円、50代前半でピークの500～550万円となるのが一般的で、全体の平均年収は約405万円（理学療法士含む）です。

また、「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、他の医療職の平均年収は以下のようになっています。

• 医師：1,233万円
• 薬剤師：544万円
• 看護師：478万円
• 診療放射線：診療エックス線技師：503万円
• 臨床検査技師：468万円
• 歯科衛生士：343万円

作業療法士の平均年収は、他の医療職と比べると中位～やや低位レベルと言えるでしょう。医療機関や介護施設などで働くことが多いため、福利厚生は手厚い傾向がありますが、周囲の医療職と比べて低いと感じる人もいるかもしれません。

作業療法士の給料が安いと思う原因

作業療法士は、看護師や臨床検査技師と比べて平均年収はやや低いですが、仕事内容や資格を取るまでの道のりから「割に合わない」と感じてしまうケースも多いです。

まず、作業療法士になるには、大学や専門学校を卒業し国家試験に合格しなければなりません。超難関試験というわけではありませんが、最低3年間の通学、勉強が必要です。

また、仕事においてはノルマや人間関係、体力的負担、残業などのストレスも少なくありません。高齢化社会において重要な役割を担っているにもかかわらず、労働環境や待遇が悪いとモチベーションも下がってしまいますよね。

資格を取ったら生涯働ける、再就職もしやすいという点では恵まれている作業療法士ですが、資格取得にかかる労力と仕事の苦労を考えると、給料が安いと感じる人も多いのです。

作業療法士の給料を上げるには？

作業療法士は医療系国家資格の中では、そこまで給料は高くありません。給料は生活に直結する要素なので、モチベーションにも大きく関わってくるでしょう。そこで次に、作業療法士が給料を上げる方法を紹介します。

上位資格、関連資格を取得する

作業療法士として給料アップを目指すなら、上位資格である「認定作業療法士」や「専門作業療法士」の資格取得を目指しましょう。新たな知識やスキルを磨くことで仕事の幅も広がりますし、資格手当による給料アップが期待できます。

また、同じくリハビリ分野の国家資格である「理学療法士」や「言語聴覚士」の資格を取得する人もいます。在宅医療のニーズが高まっているため、介護福祉士や介護支援相談員（ケアマネージャー）などの資格もおすすめです。

管理職を目指す

作業療法士としての経験を積み、管理職を目指すのもいいでしょう。部長や施設長などに昇進すると、役職手当を含め年収600～700万円程度に達することもあります。ただし、管理職になるには一定以上の経験が必要であり、限られた人しか就けません。

管理職になるとセラピストとしての仕事のほか、部下のマネジメントや運営管理などの業務も行うことになります。仕事内容が幅広くなり責任も大きくなりますが、その分経験値と給料が上がるため、作業療法士として長く活躍したい人、同じ職場で長く働きたい人は、ぜひ管理職を目指しましょう。

給料が高い職場を探す

作業療法士は年功序列の風土が強く、昇給のペースも緩やかです。給与水準にもよりますが、同じ職場で続けていても、役職に就かない限り大幅な給料アップは難しいでしょう。そのため、ある程度働いて即戦力となれる実力を付けたら、思い切って転職するのもおすすめです。

たとえば、人手不足が叫ばれている介護業界では全体的に給料が高い傾向があり、年収が500万円を超える求人も見られます。また、規模の大きい病院では手厚い福利厚生を受けられるため、生活の満足度は高くなるでしょう。

給料アップには転職も1つの選択肢にしよう

作業療法士は、医療系職種の中では平均年収がやや低い傾向にあります。また、仕事内容もハードなので余計に不満がたまってしまうでしょう。給料アップを目指すなら、上位資格を取ったり管理職を目指したりするのもいいですが、思い切って転職することも検討しましょう。

同じ作業療法士でも施設の種類や運営母体、規模によって給与水準は異なります。ある程度働いて経験を積めば、より条件のいい職場に転職できる可能性があります。自分のスキルや能力を十分に発揮するため、前向きに転職を考えましょう。

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