忙しく今の職場で働くうちに、「働く環境を変えたいな」「もう少し違う職種も考えたいな」と悩むことはありませんか?
この記事では、ウェディングプランナーの仕事内容や就職先、平均年収などをご紹介します。ウェディングプランナーとしてキャリアをスタートしたい方にも参考になる情報を網羅しました。新郎新婦とコミュニケーションを上手にとりながら、希望に見合った式を実現できるようお手伝いするプランナーの仕事。あなたに適した職場を探すためにも、ぜひ参考にしてください。
ウェディングプランナーの仕事内容
ウェディングプランナーは、結婚が決まったお2人の挙式当日までをお手伝いをすることがメインとなるお仕事です。業務内容は、どのようになっているのでしょうか。まずは1日のタイムスケジュールをご紹介します。
1日の流れ
ウェディングプランナーの1日は、概ね以下のような仕事を行います。
挙式前の1日と挙式当日の1日で仕事内容が大幅に変わるため、それぞれの場合に分けてご紹介しましょう。
ウェディングプランナー 挙式前の1日の流れ
ウェディングプランナーは、所属先によって勤務する場所が変わってきます。
今回は結婚式場に勤めるプランナーの方の1日を追いました。
9:00 出社
新郎新婦との打合せ前に資料整理を行ったり、社内を掃除したりします。スタッフ間でのミーティングを行うこともあります。
10:00 新郎新婦来訪 打ち合わせ開始
打ち合わせの内容は、担当するカップルごとに進行度合いが異なるもの。ドレスやモーニング、打掛などの衣装関連、披露宴会場のセッティングについてなど、1組ずつに最適な内容を心がけて提案します。
12:00 昼食や移動
打ち合わせの合間をぬって、昼食をとったり午後の仕事に備えて移動したりします。
13:00 衣装の試着や披露宴会場への同行
ドレスや打掛の試着が必要なら新婦に付き添い衣装部門やドレスショップに出向くこともありますし、披露宴のプランを練っている場合は、どのような演出ができるのか実際に会場を見ながら相談に応じる必要があります。
16:30 帰社
電話連絡が必要な顧客へ連絡や報告をしたり、司会進行役の方へアポイントをとったりするなどデスクワークで行えるプランナーの業務を進めます。
また、翌日の予定に合わせて資料の準備をしたり、連絡内容を確認したりするなど明日以降の業務もスムーズに行えるようにします。
18:00 退社
残業の必要がない場合は帰宅します。
ウェディングプランナー 挙式当日の1日の流れ
担当するカップルが挙式当日を迎える場合は、以下のようなタイムスケジュールで1日を送ることになります。
7:00~8:00 会場入り
新婦や新郎、両家の家族は着付け時間やヘアメイク時間に合わせて早めに会場入りします。
プランナーはカップルよりも早く会場に入り、スタッフ間で最終的な連携を確認するなど、挙式や披露宴がスムーズに滞りなく進むよう事前準備を完璧にします。
8:00~9:00 挙式予定者を出迎える
主に新婦に付き添いながら挙式に向けての準備を促します。
10:00 列席者の受付開始&フォロー
両家の列席者を控室に通し、担当者として挨拶するなど、すべての参加者に対して気配りを欠かさず対応していきます。
11:00 挙式のリハーサルを行う
神前式、教会式によって挙式内容が異なるため、つつがなく進行するように列席者を含めたリハーサルを行います。挙式を執り行う担当者とともに立ち合います。
11:30 挙式立ち合い
滞りなく式が進行するよう、必要なフォローを行います。
12:00 全体集合写真撮影会場への移動&立ち合い
挙式終了後は、両家での写真撮影があります。会場への移動を促し、スムーズに整列できるよう声がけをすることもあります。
12:00~13:00 披露宴出席者の受け入れ&受付開始
披露宴に出席する方々が到着するのもこの頃です。プランナーはスタッフと連携をとりながら披露宴の準備も同時にスムーズに進むよう気を配ります。
12:30 披露宴前のお色直し場所へ移動
新郎新婦は、披露宴がはじまる前にお色直しをする場合が多いもの。着替え場所に移動させたり、合間に披露宴会場の様子をうかがったりと細部まで目を光らせます。
13:00 披露宴開始
会場への入場に合わせ、新郎新婦に付き添います。
祝辞や余興、花束贈呈などさまざまなスケジュールが組まれる披露宴。一つひとつの予定がつつがなく進行するようフォローします。会場内でも不便を感じている出席者がいないかなど常に気を配ります。
15:00 おひらき
披露宴の終了に合わせて、お見送りのフォローやお土産を渡すフォローを行います。
最後の一人が会場を後にするまで気を抜かず、しっかり業務を遂行します。
16:00 撤収作業の最終確認
会場の片づけや帰宅する新郎新婦と最終的なやりとりを行い、1日の予定は終了します。
新郎新婦の見送り後は、翌日の準備などにとりかかります。
17:30 帰宅もしくは顧客との打ち合わせ
打ち合わせの入り具合によって、帰宅できたり打ち合わせに参加したりします。
挙式と披露宴当日は、プランナーもカップルと同様目まぐるしい1日を送ることになります。さまざまな準備や対応が同時進行していくので、プランナーの余裕ある応対が両家やゲストに安心感をもたらす役目も果たします。
ウェディングプランナーの就職先
ウェディングプランナーとして働く際には、さまざまな就職先が用意されています。
一つひとつ詳しく見ていきましょう。
結婚の専門式場
神前式が執り行える会場やチャペル、ゲストハウスなどさまざまな結婚式・披露宴会場を備えるのが結婚式場です。式場専属のウェディングプランナーとして就職し、顧客のさまざまな要望に応えながら挙式・披露宴をプロデュースしていきます。
式場内には貸衣装部門やフラワーショップ、引き出物を扱う部門から音響設備・レストラン運営にいたるまで結婚式や披露宴に必要なありとあらゆるものが揃っています。
式場内ですべての準備が完結することが多いので、プランナーも立ち回りしやすく、他部門のスタッフとも連携がとりやすいというメリットがあります。
ウェディングプロデュース会社
結婚を控えたカップルの中には、型にはまらないオンリーワンの結婚式をしたいと願っている方々もたくさんいます。
ウェディングプロデュースを生業(なりわい)とする会社では、多くのプランナーが在籍しますが、挙式が終了するまで担当するカップルにつきっきりで挙式・披露宴のプランを練っていく担当制をとる会社も。
会場の下見から料理の試食、衣装合わせまで同行する必要もあり、オリジナリティあふれる挙式を実現するために奔走することになるでしょう。
ホテル
ホテルで結婚式をあげることをのぞむカップルも多く存在します。
子どもの頃から家族での食事会といえばこのホテルを使用していた、格式のある高級ホテルだから安心してゲストを招くことができるなど、期待感をもってホテルでの挙式を選ばれる新郎新婦もいるようです。
「ホテルらしい質の高い挙式を」と、プロデュースも格調高い内容を要求されることも多くなりますが、ホテルの名を背負って演出できることはなによりもやりがいにつながるのではないでしょうか。
ホテルでのプランナー業務の中には、遠方からの列席者の宿泊を取り扱ったり、レストラン業務を学んだりなども含まれることがあり、プランナー業務にとどまらず、宿泊施設としての業務も一通り覚える必要があります。
レストラン
名高いシェフが料理長をつとめていたり広く名が知られたりしているレストランも、ウェディング会場として人気があります。このため、レストランの中にはウェディングプランナーを採用し、レストランウェディングの最適なプランをカップルにご提案するという業務も存在します。
披露宴などの規模やお食事の内容は、レストランの運営に沿うものを提供することになり、余興の可不可などについてはカップルの要望に100%答えられない場合もあるかもしれません。
ですが、おいしい食事をメインとしてゲストに楽しんでもらいながら、アットホームな挙式や披露パーティーを開催するプランは呼ばれたゲストの心にも残るものです。ウェディングプランナーとしてできる限りのことを提案してあげましょう。
海外挙式のプロデュース会社
「結婚式は大好きな海外のリゾートであげるのが夢だった」「新婚旅行で海外に行く予定にしているから、挙式も現地に赴いて行いたい」と願うカップルも少なくありません。そんな新郎新婦の願いをかなえる役目を果たすのが、海外挙式のプロデュース会社です。
海外挙式をメインに取り扱う会社で働くプランナーの業務は、提携先を含めた挙式・パーティー会場の情報提供に始まり、現地での衣装や食事などのもろもろの手配、渡航のアテンドまで、幅広く行います。
現地に系列会社などがある場合は日本でのやりとりと同じように動くことができますが、海外との交渉時は英語などの語学力が必要となることもあります。
ウェディングプランナーのやりがい
ウェディングプランナーの仕事で得られる最大のやりがいは、人生の門出を控えたカップルに対して行う事前のプランニングの苦労がセレモニーの瞬間に報われ、幸せを共有できる点にあるのではないでしょうか。
打ち合わせがメインとなる平日、挙式を迎えることが多い休日と、目まぐるしい日常にはなりますが、柔軟な発想力で顧客の希望を叶えるべく奔走できるのは誇らしいこと。体力的には厳しいですが、今も人気の高い職業です。
ウェディングプランナーの平均年収
なりたい職業ランキングでも100位以内にランクインしているウェディングプランナー。日々忙しく従事することが求められる仕事ですが、気になる年収はどの程度なのでしょうか。
新卒の採用情報などを取り扱う大手の求人広告によると、ウェディングプランナーの年収実績は、1年目の社員でも約300万円程度。プロデュース会社などに就職する場合は、次の年次から個人の頑張りに対してのインセンティブなどが別途付く場合もあります。
大学卒業後1年目の社員の平均年収は約200~250万円と言われているので、ウェディングプランナーの年収は比較的高いと言えるでしょう。
ウェディングプランナーの将来性
ウェディングプランナーという職業についたからには、できるだけ長く仕事を続けたいと思う方も多いのではないでしょうか。
ウェディングプランナーの将来性について、考えてみましょう。
ウェディングプランナーは長く働ける
昨今の感染症対策の一環で一時的に結婚式ができなくなるなどの場合をのぞいて、結婚式や披露宴はいつの時代も必ず存在する、人生の大切な一大イベントです。
このため、ウェディングプランナーのニーズがなくなる心配はなく、長く働ける職業と言えるでしょう。
経験を積むことでさまざまな提案ができるようになる
結婚式や披露宴は、2つとして同じものは存在しません。時にはバックに流す音源がならない、衣装や料理に問題が起こったなどというハプニングに見舞われることもあるでしょう。
その場その場は大変なことになっても、それらの経験は必ず仕事を続けるうえでの糧となって、今後の業務にプラスに働きます。
経験を積むと余裕が生まれるもの。顧客からプランナーへの信頼や安心感にもつながり、より良いプロデュースができるようにもなります。
ゆくゆくはフリーのプランナーとして活動したり会社を立ち上げたりすることも
プロデュース会社や専門式場で培った経験をもとにして、フリーのプランナーとして活躍する方法もあります。海外では、フリーのプランナーと結婚式を作り上げていくことは一般的となっていて、何度も話し合いを重ねながら新郎新婦の挙式への理想をかなえていきます。
フリーのプランナーに依頼することは、新郎新婦にとっても選択肢の幅が広がることを意味します。さまざまな人脈やアイデアを駆使して、誰もまねすることのできない結婚式を作り上げていくことも可能になるため、ゆくゆくはご自身の会社を立ち上げて活躍するということも夢ではありません。
ウェディングプランナーになろう!
華やかな結婚式というイベントを総合的にプランニングしていく、ウェディングプランナー。
二人がどんな結婚式を思い描いているのかを聞き出し、新婚カップルの希望や夢を形にしていく尊いお仕事です。
ウェディングプランナーになるには、専門学校や養成スクールで学んだり、すぐに結婚式場やホテルに就職し、働きながら経験を積みプランナーを目指したりする方法もあります。
また、ウェディングプランナーとして役立つ資格の認定試験も、民間の企業が多数行っています。
ブライダルコーディネートの技能検定やフラワーデコレーター、着付けやヘアメイクに関する資格も用意されています。
これらの資格を取得していれば、より一層プランナーの活躍できる場が広がります。
ぜひあなたウェディングプランナーとしてデビューし、よりよい環境で自分らしく働いてみませんか?