日頃男性職員と関わったり患者さんに触れたりすることの多い作業療法士の中には、
- 上司にセクハラをされているけど何も言えない
- セクハラされたことが恥ずかしくて知られたくない
- 患者さんだから多少のセクハラは我慢しなければ
と誰にも言えず抱え込んでしまう人もいるのではないでしょうか?
そこで今回はセクハラで悩む女性作業療法士のために、作業療法士に起こり得るセクハラ被害と対処法をお伝えします。
今から作業療法士を目指したい!という人は以下をご覧ください。
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作業療法士に起こり得るセクハラ被害とは?
そもそもセクハラとは、優位な立場にいる人がその立場を利用して性的言動により不快感を与えること。
セクハラは業界職種限らず問題になることもありますが、作業療法士だからこそあり得る特有な事情もあります。
上司や医師からのセクハラ
同じ職場で働く人からのセクハラでよくあるのが上司や医師から性的な言動をされること。医師の中には作業療法士を一段下に見ている人もいるため、その立場を利用して
- 身体を触る
- 容姿やプロポーションについての発言
- 結婚、出産に対する偏見
などのセクハラ行為をするケースがあります。また、上司からは作業療法士としての技術を教えるとして身体を触ったり性的発言を連想させるようなことを言ったりすることがあります。
しかし、このようなセクハラ被害に遭っても作業療法士の仕事柄、医学的な話と区別できない場合や本当に必要な指導である場合もあるため、「これはセクハラだ」と言い切っても良いのか迷うこともあるでしょう。
患者さんからのセクハラ
作業療法士は6~7割が女性であるため、女性作業療法士が男性の患者さんを担当することも少なくありません。患者さんの中には、残念ながら過剰な「お客様は神様」精神を持っている人もいて、その立場を利用してセクハラ行為をしてしまうこともあります。
しかし、リハビリにおいては身体が触れるのは当然であり作業療法士は不安を抱える患者さんをサポートする立場であるため、セクハラとの線引きが難しいのも事実。「本人が不快に感じたらそれはセクハラ」なんて言葉もときどき聞きますが、実際には少し嫌な思いをしたからと言ってセクハラと言い切ることは難しいですよね。
作業療法士がセクハラをされたときの対処法
作業療法士は、上司や医師、患者さんなどからセクハラ行為を受けても、立場上意見を言えないことセクハラかどうかの線引きが難しいことも多いです。では、作業療法士はセクハラをされたときにはどのように対処すべきなのでしょうか?
セクハラの対処法①明確に拒否する
セクハラをしている人の中には、
- ちょっとした冗談のつもり
- 相手は嫌がっていない
と思っている人も少なくありません。また、「この人は何も言えないだろう」と思い込んで好き勝手行動している場合もあります。そのため、伝えられる相手ならば「〇〇はやめてください」「セクハラにあたります」と明確に拒否しましょう。
このとき、証拠を残しておくためにメールなどで伝えるのがおすすめです。たったこれだけでも、相手に不快感を与えていることに気づいたり委縮してセクハラ行為を止める人も珍しくありません。
セクハラの対処法②直属の上司に相談
自分の口から伝えられない、言ってもセクハラを止めない人に対しては直属の上司に相談してみましょう。上司から注意してもらえばセクハラを止める可能性が高くなりますし、セクハラの事実を知らせることで周囲の人が守ってくれることもあるでしょう。
セクハラの対処法③上司よりもさらに上の人に報告
上司に伝えたのに改善しない、または上司自身からセクハラを受けている場合は、さらに上の立場の人(院長や施設長など)にセクハラを報告するという選択肢があります。偉い人から上司に指導が入ればさすがに「なんとかしなければ」という思いになるでしょう。また、業務の継続が難しいと判断されれば異動などの配慮をしてくれる可能性もあります。
セクハラの対処法④外部の機関に相談
職場の人に言っても解決しない、知られるのが恥ずかしいという場合は、外部のセクハラ相談機関に連絡してみましょう。この場合は、セクハラ加害者個人と自分の問題ではなくセクハラに対処をしない職場全体の問題として扱われることもあります。この場合、具体的に事実を伝えるため証拠となるメールや日誌などを用意しておく必要があります。
<相談窓口の例>
- 各都道府県の労務局:
- 女性の人権ホットライン
- みんなの人権110番:
- 総合労働相談コーナー:
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
セクハラは女性にとって他人に相談しにくい問題であるうえ、人によって考え方が異なるため非常に悩ましい問題ですよね。しかし、我慢を続けているとさらにセクハラ行為がエスカレートしたり、あなた自身の体調にも影響を及ぼす可能性があります。前項では作業療法士がセクハラ被害に遭ったときの対処法を紹介しましたが、本当にキツイと感じたら無理をせずに転職を検討しましょう。
職場を変えれば続けられそうなら作業療法士として他の病院や施設への転職を、それでも難しい場合は作業療法士だけでなく他の仕事も視野に入れましょう。今まで続けてきた仕事を辞めることは不安かもしれませんが、生き生きと働くために前向きに転職を考えましょう。
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