栄養のスペシャリストとして病院や給食センター、福祉施設などさまざまな場所で活躍する栄養士。しかし、栄養士の中には給料の低さに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?いくらやりがいがあっても、給料が低いと仕事のモチベーションも上がらないですよね。
そこでこの記事では、栄養士の平均年収や給料が安いと思う原因、給料を上げる方法について解説します。栄養士の給料事情が気になる人はぜひ参考にしてください。
今から栄養士を目指したい!という方は以下をご覧ください。
栄養士の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
栄養士の平均年収と相場
厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、栄養士の平均月収は35歳で約24万円、年間賞与額は約57万円、年収に換算すると約345万円となっています。また、「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、女性栄養士の年齢別の平均年収は以下のようになっています。
年齢 | 所定内給与額 | 年間賞与 | 平均年収 |
20~24歳 | 19.81万円 | 30.79万円 | 268.5万円 |
24~29歳 | 21.63万円 | 58.68万円 | 318.2万円 |
30~34歳 | 23.19万円 | 62.74万円 | 341.0万円 |
35~39歳 | 23.56万円 | 60.12万円 | 342.8万円 |
40~44歳 | 25.76万円 | 75.06万円 | 384.2万円 |
45~49歳 | 26.51万円 | 81.99万円 | 400.1万円 |
50~54歳 | 28.21万円 | 86.12万円 | 424.6万円 |
55~59歳 | 27.98万円 | 78.29万円 | 414.1万円 |
60~64歳 | 23.98万円 | 72.26万円 | 360.0万円 |
65~69歳 | 19.46万円 | 13.57万円 | 247.1万円 |
70歳~ | 23.45万円 | 44.16万円 | 325.6万円 |
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与」で算出
引用元:令和元年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html
なお、求人サイトを見ると一般的な栄養士の初任給は16~20万円程度となっていることが多いです。
参考元:平成29年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html
栄養士の給料は安い?
上記の年収を見ると、栄養士は一般的なサラリーマンの平均年収と比べて年収が低めであることが分かります。
また、他の専門職の平均年収を見ると、
調理師:約339万円
看護師:約478万円
理学療法士、作業療法士:約404万円
保育士:約342万円
となっています。
調理師や保育士よりは平均年収が高いですが、医療系職種よりは低いことが分かります。病院や福祉施設に勤務する場合は、看護師や理学療法士などと関わる機会もあるため、それと比較して給料が低いと感じてしまう人もいるでしょう。
栄養士の給料が安いと思う原因
栄養士の平均年収は一般的なサラリーマンよりも少し低めですが、仕事内容や職場環境が原因でさらに給料が安く感じてしまうこともあります。
まず、国家資格である栄養士は現場での責任も大きくなるため、労働時間が長くなる傾向があります。人手不足に陥っている職場では1日3時間以上の残業が当たり前になっているケースも少なくありません。特にシフト制の場合は、不規則な生活になるため肉体的・精神的な負担が大きくなるでしょう。
また、病院や給食センターなど大量調理がメインの職場の場合は、食材を運んだり大きな調理器具を扱ったりと体力を使う仕事も多いです。体力的なキツさや労働環境、責任の重さなどを考えると、「この給料では割に合わない」と感じてしまうのです。
栄養士の給料を上げるには?
同じ栄養士として働くなら、少しでも給料が高い職場で働きたいですよね。では、栄養士が給料を上げるにはどうすればいいのでしょうか?
上位資格を取得する
栄養士が給料アップを目指す場合、管理栄養士を目指すのが王道ルートです。栄養士でも資格手当が付くこともありますが、管理栄養士の方が月収は5000~1万円程度高くなるでしょう。また、専門性が高く待遇もいい求人は管理栄養士向けがほとんどです。栄養士養成校と実務経験の年数で管理栄養士の受験資格を得られるので、給料アップを目指すならぜひチャレンジしましょう。
また、管理栄養士だけでなく、認定栄養士や認定管理栄養士、食品保健指導士、フードスペシャリストなどの資格取得もおすすめです。専門分野の知識や経験を増やすことで、給料アップに繋がる可能性があります。
公務員になる
栄養士は、公立の学校や自治体が運営する病院、保健所、福祉センターなどに勤務するという選択肢もあります。この場合、公務員として働くことになるため、手厚い待遇や福利厚生を受けられます。経験年数によって着実に給料が上がっていくので、栄養士として長く活躍したい人はぜひチャレンジしましょう。ただし、公務員の栄養士は大変人気があるので、早めに勉強を始めることをおすすめします。
給与水準が高い職場を探す
職場の給与形態にもよりますが、栄養士は同じ職場にとどまっていても大幅な昇給はあまり期待できません。そのため、給料アップを目指すなら、より給与水準の高い職場に転職しましょう。食品メーカーの開発職や病院栄養士は、比較的給料が高めに設定されています。ただし、条件がいい職場は管理栄養士の有資格者が優遇される傾向があるため、栄養士資格のみでは選択肢が限られるかもしれません。
給料アップには転職も1つの選択肢にしよう
栄養士は専門性の高い仕事であるにもかかわらず、給料面ではあまり恵まれていません。加えて、仕事内容がハードで責任も大きいため、不満を持つ人も多いでしょう。栄養士が給料アップを目指すには、管理栄養士や認定栄養士といった上位資格の取得を目指す、公務員になる、給与水準が高い職場を探すといった方法があります。同じ職場で経験を積むのもいいですが、転職も視野に入れることでより可能性が広がるでしょう。栄養士の資格や経験を活かし、前向きに転職を検討しませんか?
栄養士の転職は、まず専門サイトで求人をチェック
栄養士は、人間関係の悩みを持ちやすく体力も必要とされる仕事なので、「辞めたい」と悩む人も少なくありません。中には「辞めるのは甘えだ」「その後の仕事が不安」と感じて、辞めたいのになかなか辞められない人もいるでしょう。
しかし、今の仕事を辞めたとしても、自分の努力次第でその後の可能性はぐっと広がります。そのため、仕事が本当にキツイと感じたら無理をせずに転職も検討しましょう。
ここでは、栄養士を辞めた後の仕事について紹介しました。栄養士として転職するのも良いですし、新しい仕事にチャレンジするという選択肢もあります。この記事を参考に、前向きに転職先を探してみてはいかがでしょうか?
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