安定した医療系国家資格ということで人気のある作業療法士ですが、
- 仕事がキツイ
- もう作業療法士を辞めたい
と思っている人も少なくありません。ここでは、そんな人のために作業療法士の仕事を辞めたいと思う理由やその後の仕事を紹介します。作業療法士の仕事を辞めようかと悩んでいる人はこの記事を読んで気持ちを整理してくださいね。
今から作業療法士を目指したい!という人は以下をご覧ください。
作業療法士(OT)の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
作業療法士を辞めたいと思う人は多い!
安定した医療業界や介護業界で働ける国家資格の作業療法士は、社会貢献度が高く大変やりがいのある仕事ですが、実際には辞めたいと思っている人は少なくありません。
厚生労働省の2017年賃金構造基本統計調査によると、理学療法士・作業療法士の平均勤続年数は5.7年となっており、看護師や臨床検査技師など他の医療従事者と比較すると短いことが分かります。
これは、仕事に不満を持ち転職をする人が多いということを表しています。作業療法士が仕事を辞めたいと思うことは珍しいことではないので、そこに劣等感や焦りを感じる必要はありません。
2017年賃金構造基本統計調査:https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/index-roudou-nenpou2017.html
作業療法士が辞めたいと思う理由5つ
作業療法士が辞めたいと思う理由の多くは、労働環境や人間関係、業務内容のミスマッチなどです。ここではよくある辞めたい理由を5つ紹介するので、これを読んで本当に作業療法士を辞めたいのか気持ちを整理しましょう。
辞めたい理由①給料が低い
安定した職業と言われる作業療法士ですが、給料が低いと不満を持つ人は多いです。作業療法士の平均年収は400万円程度と看護師や臨床検査技師などの医療従事者と比較して高いとは言えません。仕事内容は違えど同じ職場で働いているのに給料が低いとなるとモチベーションが下がってしまいますよね。
また、年齢や経験を積んでもある程度のところで給料が頭打ちになってしまう場合も多く、将来の生活を考えると不安になる、他の職業の方が経済的に安定するのではないかと考え辞めたくなってしまうこともあるでしょう。
辞めたい理由②残業が多い
厚生労働省の資料では作業療法士・理学療法士の1週間当たりの平均労働時間は43.9時間となっています。半数以上が4時間未満の残業となっており一見残業は少ないように見えますが、実際にはサービス残業が常態化している職場も少なくありません。
人手不足により一人当たりの業務量が多くなったり、リハビリ時間のノルマがあったり、勉強会に強制参加させられるといったケースが多いようです。ワークライフバランスが安定しないことから、結婚すると続けられないのではないか、年をとったらキツイのではないかと感じ辞めたいと思ってしまう人もいます。
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辞めたい理由③職場での人間関係
人間関係の悩みはどんな職業でもよくあることですが、作業療法士は女性が約7割を占めるため、女性ならではの人間関係の問題が発生しやすいです。また、医師や看護師、患者さんなど多くの人と関わらなければならないので、その分人間関係も複雑化しやすいという点も。病院や介護施設は比較的閉鎖的な職場であるため、人間関係がこじれるととても辛い思いをすることになるでしょう。
辞めたい理由④仕事内容がおもしろくない
障害を持った人の役に立ちたいと思って作業療法士になったのに、実際は職場が理学療法を正しく理解していない、リハビリに必要な設備が整っていない、患者さんが拒否をするといった理由で思うような仕事ができないこともあります。そうなると、やる気がどんどんそがれてしまい仕事自体におもしろみややりがいを感じなくなってしまいますよね。
また、いざ作業療法士として働いてみると思ったより仕事内容自体に興味を持てなかった、向いていないと感じたというケースもあります。一度そう思ってしまうと他の職業が良く見えてしまい辞めたくなってしまうでしょう。
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辞めたい理由⑤精神的に疲れる
色々な人と関わらなければならない作業療法士ですが、最も大切であり密に接するのは患者さんです。作業療法士は精神障害を持った患者さんを担当することもありますし、患者さんの中には将来への不安からひどく落ち込んだり、リハビリを拒否したり、攻撃的な態度を取る人もいます。
作業療法士には患者さんがどんな状態であっても前向きに接することが求められますが、ときには悪い気を貰ってしまい自分までネガティブになることもありますよね。そうなると、精神的な疲れがたまってしまい辞めたい、転職したいと思ってしまうのです。
作業療法士を辞めたあとの仕事は?
作業療法士を辞めたいと思っても、
- せっかく勉強して資格を取ったのに
- 他の仕事には転職できない
という思いからなかなか辞められないという人も多いのではないでしょうか?ここでは、作業療法士を辞めた後の仕事について紹介します。
作業療法士として転職
今の職場の労働環境や人間関係に不満を持っているのならば、作業療法士として転職するのがおすすめ。作業療法士には、
・身体障害領域:総合病院、整形外科病院、訪問リハビリテーションセンター
・精神障害領域:精神科病院、精神保健福祉センター、職業訓練所
・老齢期障害領域:特別養護老人ホーム、老人保健施設、老人デイサービスセンター
・発達障害領域:小児科病院、児童福祉施設、特別支援学校、児童デイサービス
とさまざまな活躍の場があり、職場によって対象者や労働環境が異なります。例えば、訪問リハビリテーションセンターは比較的給与水準が高い傾向があり訪問した分だけ給料が増える職場もあるので収入アップを目指す人におすすめ。労働時間を安定させたい人は入院設備のない診療所なら診療日や診療時間が決まっているのでおすすめです。
今の仕事を辞めたいからといって作業療法士を諦めるのではなく、職場を変えることで解決できる可能性があることを知っておきましょう。
スポーツ関連の仕事
作業療法士としての経験を活かしながら他の仕事をしてみたいという人にはスポーツ関連の仕事への転職がおすすめ。スポーツと言うと理学療法士のイメージが強いかもしれませんが、作業療法はレクリエーションを目的とした「生涯スポーツ」と深く関わっています。作業療法はスポーツを通した姿勢やバランス、気分転換、自己評価などを応用しているからです。そのため、スポーツジムやフィットネスクラブの中には作業療法士の経験がある人を優遇しているところも少なくありません。
一般企業
作業療法士は他の仕事には転職できないと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。年齢にもよりますが未経験者歓迎の求人もあり、一般企業の事務職や営業職に転職する人もいます。医療機器や福利用具を扱う会社なら作業療法士の経験も評価される可能性が高いでしょう。また、大企業に転職することができれば大幅な年収アップも夢ではありません。
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
仕事を辞めたいと思う理由は人それぞれですが、作業療法士の仕事が本当にキツイと感じたら無理をせずに転職を検討しましょう。作業療法士は比較的求人数が多いため、一度違う仕事に転職してもまた作業療法士に戻ることも可能です。作業療法士は他の仕事には転職できないと思う人もいるかもしれせんが、資格や経験があるからこそ安心して転職ができるのです。ここで紹介した転職先を参考にして前向きに将来のことを考えましょう。
作業療法士の転職は、まず専門サイトで求人をチェック
作業療法士の求人情報を探している、給与や人間関係に悩みがある方のために、人気の求人サイトをピックアップしました。
直近の転職を考えている方だけでなく、どういう求人情報があるか知りたいという方は一度求人情報を把握しておくことは今後のキャリアを考えるきっかけになりますよ。
リハのお仕事
「リハのお仕事」はレバレジーズ株式会社の運営する、作業療法士・理学療法士・言語聴覚士に特化した転職支援サービスです。
おすすめポイント
- 職種特化の転職サービスのため、非公開求人(=好条件求人)を多数保有
- 求人票に掲載されない、人間関係や職場の雰囲気等の情報も充実
- 専任スタッフがキャリアアドバイス、面接調整、待遇交渉まで丁寧に対応
転職をすぐに検討していなくとも、自身の給与が適正なのか、人間関係の悩みがあれば解決できないか等気軽に相談してみましょう。
PTOTキャリアナビ
「PTOTキャリアナビ」は株式会社ヒトイキの運営する、作業療法士・理学療法士・言語聴覚士に特化した転職支援サービスです。
おすすめポイント
- 在籍コンサルタントの半数以上が、介護・看護・医療分野10年以上の経験保持者
- 幅広い業種の求職者サポートをした経験から、職種をまたいだ転職サポートも
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