調剤や服薬指導、飲み合わせの確認など幅広い業務を行う薬剤師。ハードな業務をこなす毎日に「つまらない」「もう辞めたい」と感じる薬剤師の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、薬剤師がつまらないと感じる理由と対処法を紹介します。
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薬剤師をつまらないと感じる理由
どんな仕事をしていても、「つまらない」と感じる瞬間があるのは珍しいことではありません。必死に勉強して薬剤師資格を取っても、すべてにやりがいを感じるのは難しいでしょう。では、薬剤師が仕事をつまらないと感じる理由にはどんなものがあるのでしょうか?
同じ作業の繰り返し
薬剤師の仕事内容は勤務先によって少しずつ異なりますが、同じような業務の繰り返しになることも少なくありません。
たとえば、調剤薬局では処方箋のチェック→調剤→服薬指導という流れが基本です。医薬品業界は規制厳守の世界なので、法律や業務ルールに従い淡々と与えられたことをこなさなければなりません。
また、電話対応や発注業務などの事務作業を求められる場合もあり、同じような業務の繰り返しに退屈を覚える人も多いでしょう。
職場が閉鎖的な空間
薬剤師の主な勤務先は病院や調剤薬局、ドラッグストアなどです。勤務先の規模にもよりますが、これらの場所は一般企業に比べて閉鎖的な空間と言えます。
そのため、従業員は勤務先の特色に染まりやすく、波風を立てないように過ごす人が多い傾向にあります。お互いに議論をして職場を改善しようとしたり積極的に外部と関わろうとしたりする人が少ないため、仕事に緊張感やメリハリを感じられず「つまらない」と感じてしまうのです。
医師の権限が大きい
昨今では「チーム医療」や「医薬分業」という言葉も世の中に浸透してきましたが、実際には医師が大きな権限を持っている場合が多いです。たとえば、一包化やジェネリック医薬品への変更といった、薬剤師の専門といえる分野でも、医師の了解を得なければなりません。ときには医師の一言で薬の採用や業務体制が変更になることもあるでしょう。
薬剤師は国家資格の専門職。専門職は自分で判断し決定する瞬間は多かれ少なかれあるのが一般的です。しかし実際は資格や業務範囲を超えて、医師の指示に従わなければならないことがとても多くあります。
そのため、「薬剤師の意義って何?」「言われたことをこなすだけ」ともモチベーションが下がってしまう人もいるのです。
患者さんがサービスを拒否する
薬剤師法第25条の2では「薬剤師は、調剤した薬剤の適正な使用のため、販売又は授与の目的で調剤したときは、患者又は現にその看護に当たっている者に対し、必要な情報を提供し、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わなければならない。」と定められています。
つまり、調剤した薬を患者さんに提供するときは、必ず説明や指導をしなければなりません。しかし、患者さんのために一生懸命説明しても、「急いでいるから」「いつもの薬だから」と冷たい態度を取られたり拒否されたりすることもあります。
このような患者さんの態度にショックを受け、「自分は人の役に立っていない」と薬剤師の存在価値に疑問を持ってしまう人も少なくありません。
薬剤師がつまらないと感じたときの対処法
薬剤師の仕事がつまらないと感じ、「辞めたい」と思うまで悩んでいる人も多いでしょう。しかし、軽い気持ちで辞めても転職先で同じ失敗をする可能性もあります。そこで次に、つまらないと感じたときにおすすめの対処法を紹介します。
他の職種の待遇を調べてみる
「隣の芝は青く見える」という言葉があるように、他の職種の良い部分だけが見えて、相対的に薬剤師がつまらないと感じている可能性があります。薬剤師の良さを客観的に判断するためには、他の職種と待遇を比べてみるといいでしょう。
たとえば、他の医療系国家資格の平均年収と比較してみましょう。
- 薬剤師:約544万円
- 医師:約1233万円
- 歯科医師:約757万円
- 看護師:約478万円
- 臨床検査技師:約468万円
- 理学療法士・作業療法士:約405万円
このように、医師や歯科医師よりは年収が低いものの、他の医療従事者と比べて比較的恵まれていることが分かります。他の職種との差を知ることで、「薬剤師は恵まれている」「続けていこう」と前向きに考えられるのではないでしょうか?
引用元:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査・https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html
尊敬できる薬剤師を見つける
薬剤師の在り方に疑問を持ったり仕事に迷ったりしたときに、助言をくれる人や目標とする人がいれば、モチベーションを高く保つことができます。もっと簡単に言えば、「この人のようになりたい!」と思える薬剤師を見つけられれば、やる気も出るということです。
できれば同じ職場にいた方が望ましいですが、難しい場合は職場外でもかまいません。薬剤師向けのセミナーや学会などに参加し、人脈を広げると尊敬できる人に出会う可能性が高くなるでしょう。
コミュニケーション方法を工夫する
薬剤師が対応する患者さんは、「薬効に関する説明を聞きたい」「ジェネリック医薬品についての相談をしたい」「薬の飲み方に関する提案を聞きたい」などさまざまな要望を持っています。また、「最低限の説明だけでいい」「早く薬を渡して欲しい」と思う患者さんもいます。
薬剤師としてルール通りに説明や指導をすることはもちろん必要ですが、可能な範囲で患者さんの要望に合ったコミュニケーションに変えてみましょう。そうすれば、お互いのストレスを減らせるだけでなく、患者さんの要望を汲み取るといった新しい目標ややりがいを感じられる可能性があります。
本当にキツイと感じたら無理をせず転職も検討!
この記事では、薬剤師がつまらないと感じる理由や対処法について紹介しました。これを読んで、改めてつまらないと感じた場合や本当にキツイと感じた場合は、無理をせずに転職も検討しましょう。
薬剤師には、病院や調剤薬局だけでなく、製薬会社や化粧品会社、大学の研究機関などさまざまな転職先の選択肢があります。また、職場を変えても解決が難しい場合位は、薬剤師だけにとらわれず他の業界・職種も視野に入れましょう。
やりがいを持って仕事に取り組むために、ポジティブな気持ちで転職の準備をしましょう!
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