お食い初めの献立と意味
お食い初めでは、特別な“祝い膳”を用意します。
お祝い膳と聞くと「お祝い用の食事」と認識しているパパママもいるかと思いますが、お食い初めでは献立が決まっているのです。
そしてこの献立にはそれぞれ赤ちゃんの成長や未来への願いが込められているので、お食い初めをするならぜひ用意したいものです。
まずは、祝い膳の献立とその意味を予習しておきましょう。
お食い初めのやり方や当日の流れはこちらをご覧ください。
お食い初めのやり方とは?用意するものと当日の流れを解説
お食い初めの献立:【尾頭付きの鯛】
おめでたい席で用意されることの多い鯛。
由来を知っている人も少なくありませんが、鯛はめで「たい」という語呂の良さから祝い膳に用意される定番の魚です。
また鯛の表面は赤く、身が白いことから縁起の良い「紅白」と表していることからも選ばれています。
そしてこの鯛はお食い初めでも用いられますが、切り身ではなく“尾頭付きの鯛”を選びます。
尾頭付きの鯛を焼き魚で使うのには、「最初から最期まで人生をまっとうし、長生きできますように」という願いが込められているのです。
しかし尾頭付きの鯛はスーパーなどに常時置いてあるものではありません。
手作りでお食い初めの準備をする場合は、お食い初めの前にスーパーや魚屋さんなどで予約をしておきましょう。
お食い初めの献立:【お赤飯】
お赤飯もお祝いの席でよく食べられる献立ですね。
尾頭付きの鯛と同様に、赤飯は赤い小豆と白い米を使うことで縁起の良い「紅白」を表していることから、お食い初めの献立として選ばれています。
またお赤飯の赤色は、昔から邪気祓いの力があると言われており、魔除けの意味を込めて用意されます。
赤ちゃんが健やかに幸せに育つように、用意する献立はなるべく縁起が良く、悪いものを祓ってくれるものが良いですよね。
地域によってはお赤飯の代わりにお粥や栗ご飯、おこわを用意するところもあるようですので、お食い初めの前にお住まいの地域の習わしを聞いてみても良いかもしれませんね♪
お食い初めの献立:【はまぐりのお吸い物】
節句の祝い膳でも用いられるはまぐりのお吸い物は、お食い初めでも一汁三菜の「一汁」に選ばれることの多い献立です。
はまぐりは栄養価が高く滋養に良い食べ物として古くから知られており、栄養面でもなかなか100日まで生きられない子どもが多かった事から、これからも元気に生きて欲しいという願いではまぐりのお吸い物が選ばれているという説があります。
また、はまぐりは対になる貝でないとぴったりと重ならないため、仲の良い夫婦の象徴として「将来良い縁に恵まれますように」という願いも込められています。
はまぐりのお吸い物の具剤はまぐりだけでなく、季節の野菜が用いられ、柚子の皮が入れられる事も多いため、味も見た目も香りも楽しめる献立ですよ♪
お食い初めの献立:【煮物】
煮物は祝い膳の献立の定番ではありますが、煮物そのものに意味があるわけではありません。
煮物には旬の野菜が多く使われますが、人参と大根を使うことで縁起の良い“紅白”を表したり、「将来子宝に恵まれますように」という願いを込め、種イモに小芋が多く付く里芋を使うなど、煮物に使われる食材に赤ちゃんへの願いを込める献立です。
その他には“すくすく育つ”ことからたけのこで長寿の象徴である亀の甲羅を摸してみたりと、意味や彩りを意識して作るのが楽しいお料理です。
地域によっては入れるものが決まっていることもあるので、予め確認しておくと安心ですよ♪
お食い初めの献立:【香の物】
現代ではあまり“香の物”と聞く機会があまりありませんが、いわゆるお漬物です。
香の物は「幸の物」といったように、縁起が良いことからあえてお漬物ではなく香の物、と呼んでいます。
地域によっては名産や特産の野菜を使って香の物を作ることもありますが、縁起の良い紅白を表す人参と大根を使った「紅白なます」が一般的です。
千切りにして酢であえるだけという簡単な献立ではありますが、紅白なますはスーパーでも手に入りやすいので、忙しいパパママは要チェックです。
また関西では「多幸」という語呂合わせからタコの酢の物が香の物として選ばれる事も少なくありません。
縁起が良いメニューであれば特に使うものに決まりはありませんが、地域のしきたりに合わせて用いるとトラブルもなく安心ですよ!
お食い初めに必要なもの:【歯固めの石】
お食い初めはご飯を食べさせるふりをする行事ではありますが、お食い初めには「歯固めの儀式」というものが存在します。
これは歯固めの石という、神社や河原から頂いたり借りてきた石を使い、赤ちゃんに対し「丈夫な歯が生えてきますように」という願いを込めて行われます。
歯が丈夫であるということは長生きをする事に深くかかわりがある事から、歯固めの儀式が行われるようになりました。
お宮参りで神社に行った時に、許可をもらって頂いたり借りるパパママが多いですが、河原などで拾ってきて消毒をしたものを使っても良いでしょう。
お食い初め直前まで用意ができなかった場合は、通販でも販売されている事があるので、活用しましょう!
お食い初めにおすすめのお店
昔は自宅でお食い初めを行う家庭が多く一般的ではありましたが、共働きが増え核家族化が進んだ近年でのお食い初め事情は、ホテルや料亭などで行うケースが非常に増えてきました。
生後100日はまだまだママ自身の睡眠時間も足りず、普段の生活を送りながらお食い初めの準備をすることが難しいことから外食が選ばれているようです。
お食い初めは基本的にお食い初めである事を伝えれば特別に作ってくれる料亭も多いですが、中でも気軽に予約や利用ができるチェーン店がおすすめです。
お食い初めにおすすめのお店:【木曽路】
お食い初めをするパパママの中でも非常に人気が高いのが、しゃぶしゃぶで有名な“木曽路”です。
全国に店舗が多数展開されており、価格も非常にリーズナブル。
料亭やホテルなどで特別に祝い膳を作ってもらうとなるとお店との打合せが必要になりますが、木曽路には「お食い初めプラン」が存在しています。(2700円)
個室や座敷もあり、大人用のメニューも豊富なため、来てくれる人に合わせてメニューを選べるのが嬉しいポイントですよ♪
ただやはりお食い初めに利用するパパママが多いお店のため、1ヶ月以上前に予約をしておかなければならないケースもあるため、なるべく早く予約を入れることをおすすめします。
お食い初めにおすすめのお店:【梅の花】
懐石料理を中心とした和食レストランとして全国展開している“梅の花”。
こちらも、お食い初めにぴったりのお店です。
お豆腐と湯葉で有名な梅の花は、全体的に上品かつリーズナブルなため、お食い初めという行事のムードをしっかりと堪能しながら行事を進めることができます。
梅の花にもお食い初めプランがあり、このプランを選ぶと当日に「お食い初めの進め方」が書いてある紙がもらえます。
お食い初めが初めてで不安に感じている人も安心してお食い初めを進めることができますよ♪
また、お食事が運ばれてきたら記念写真を撮影してくれるサービスもあるので、良い記念になりますね!
お食い初め膳は3780円と木曽路よりやや高めではありますが、まだまだリーズナブル。
「3780円でいいの?」と思ってしまうほどの手間暇をかけたお料理に、大満足間違いなしです。
お食い初めにおすすめのお店:【甲羅本店】
少し高くても、しっかりとお食い初めを行いたい!素敵な思い出を残したい!という人には、愛知県を中心とした東海地方や神奈川県を中心とした関東地方に店舗を構える“甲羅本店”がおすすめです。
甲羅本店は、なんとカニ料理専門のチェーン店です。
お食い初めプランは6264円と他の2つのお店に比べると高くはなりますが、まさに「至れり尽くせり」で、高さを感じさせない魅力があります。
記念撮影はもちろんですが、撮影した写真のデータが入っているSDカードがもらえるという他店にはないサービスや、お食い初めの儀式中にスタッフさんがお手伝いをしてくれるサービスなど、パパママには嬉しいことがたくさん。
せっかくの行事ですから、普段はあまり食べられないちょっと良いお店でお食い初めをしてみてはいかがでしょうか?
お食い初めセットはネットでも買える
お食い初めを手作りするとなると、普段の生活の間に下調べや食材の準備をする事になり大変です。
チェーン店でのお食い初めよりも時間、労力、そしてお金がかかってしまう事もあり、自宅と外食のどちらにしようか迷っている人も多いのではないでしょうか。
自宅で祝い膳を用意するのは難しいけれど自宅でお食い初めをしたい…そんな人にはネット通販で購入できるお食い初めセットがおすすめです。
楽天やAmazonでも扱っているので、お食い初めセットを購入して自宅でお食い初めを楽しむという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
【季膳味和(ときぜんみわ)】
【お食い初め鯛料理の店ザ・フレア】
【京料理一峯庵いっぽうあん】
まとめ
お食い初めは古くから歴史のある行事。だからこそしきたりがある地域も多いですが、決してしきたりの通りにしなければならないというわけではありません。
現代では共働きが進んでおり、更にはワンオペで育児をしているママさんも多いため、赤ちゃんを育てながらお食い初めの準備をするとなると負担が大きくなりがちです。
一番大事なのは、「赤ちゃんに元気に育って欲しい」というパパママの気持ち。
しきたりを考えすぎて苦しくなってしまわないように、サービスを使って赤ちゃんと一緒に楽しい行事にしてくださいね。