福祉系三大国家資格のひとつである社会福祉士。社会問題が複雑化する昨今では、その重要性や専門性が見直されつつあります。そんな社会貢献度の高い社会福祉士ですが、「辞めたい」「もう無理…」と思いながら続けている方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、よくある社会福祉士を辞めたい理由とその後の仕事について紹介します。仕事を辞めたいと思っている社会福祉士の方はぜひ参考にしてください。
今から社会福祉士を目指したい!という方は以下をご覧ください。
社会福祉士の資格とは?資格の取り方から仕事内容・年収、やりがい等を簡単に解説!
社会福祉士を辞めたい5つの理由
社会福祉士を辞めたいと思ったとき、まずは何が苦痛なのかを明確にすることが大事です。ここでは、よくある社会福祉士を辞めたい理由を5つ紹介します。
人との関わりが苦痛
社会福祉士は、物や機械ではなく人を相手にする仕事。しかも高齢者や障害者、低所得者、母子などさまざまな問題を抱えた人と関わらなくてはなりません。中には理不尽なクレームを言う人や深刻な悩みを抱えている相談者もいるでしょう。
そのため、人とのコミュニケーションが苦手な人にとっては大きなストレスになってしまいます。また、もともと人が好きだったのに仕事を通して嫌いになってしまった、というケースもあるでしょう。社会福祉士は相談業務がメインなので、人との関わりが苦痛になると仕事自体が嫌になってしまうのです。
忙しい
社会福祉士は、施設利用者や訪問者からの相談対応がメイン業務であるため、施設の営業時間に合わせて働くことが多いです。勤務時間が安定しているため、比較的ワークライフバランスがとりやすいと言われています。
しかし、その一方で業務範囲が曖昧で、専門外の業務や雑用を任されることも少なくありません。食事や排泄、入浴などの介助業務を兼務する場合は、夜勤や残業が発生することもあります。また、月末・月初は行政機関や各施設への報告書作成が増えるため特に忙しくなりがち。忙しい日々が続いてストレスがたまると辞めたくなってしまいますよね。
給料が低い
厚生労働省の「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果の実施概要」によると、平成26年の社会福祉士の平均年収は377万円となっています。
社会福祉士国家試験の合格率は25~30%と、簡単に合格できる試験ではありません。加えて、扱う問題は多様化・深刻化しており、責任も大きな職業です。しかし、難関をくぐり抜け社会的に重要な仕事をしているにもかかわらず、社会福祉士の給料は特別高いわけではありません。
また、同じく国家資格である介護福祉士と比べて資格手当が支給されない場合も多いです。そのため、専門性や仕事内容に給料が見合っていないと感じ、退職につながってしまうのです。
参考:http://www.sssc.or.jp/touroku/results/pdf/h27/results_sk_h27.pdf#page=10
夜勤が苦痛
前述したように、社会福祉士は施設の営業時間に合わせて働くことが多いため、勤務時間は比較的固定的です。しかし、人手不足が深刻化している介護業界では食事や排泄、入浴介助などの介護業務を兼務することも多く、夜勤が発生する場合もあります。夜勤は生活リズムが狂う原因となるため、人によっては体力的な負担が大きいでしょう。
職場の人間関係
業界職種を問わず退職の原因となる職場の人間関係は、社会福祉士においても例外ではありません。特に人手不足の介護業界では、
- 十分な教育・指導を受けないまま現場に放り出される
- 忙しさからスタッフ同士のコミュニケーションが希薄になる
といった理由から人間関係がギクシャクするケースが多いです。
また、国家資格であるにも関わらず社会福祉士の専門性を理解されず、正当な評価を得られないという場合もあります。
社会福祉士を辞めた後の仕事は?
社会福祉士を辞めたいと思っても、その後の仕事を考えると簡単には辞められませんよね。そこで次に、社会福祉士を辞めた後の仕事の選択肢について説明します。
社会福祉士として転職
職場を変えれば解決できそう、やっぱり資格を活かしたいという場合は、社会福祉士として転職するのがおすすめです。社会福祉士は病院や診療所、高齢者向け施設、障害者施設、児童相談所、行政施設などさまざまな場所で活躍できます。勤務先によって給与水準や仕事内容、対象者が異なるため、自分に合った場所はどこなのか検討してみましょう。
これまでの経験を活かして転職
社会福祉士としてではなくても、これまでの経験を活かして転職するのも良いでしょう。たとえば、医療や福祉分野、サービス業であれば社会福祉士の知識や対人能力を活かせる可能性が高いです。また、これらの分野は比較的転職難易度が低めなので、選択肢も豊富。社会福祉士の仕事から離れたい、でも転職に不安がある、自分の強みを発揮したいという場合は、これまでの経験を活かせる仕事への転職を検討しましょう。
一般企業に転職
社会福祉士だからといって一般企業に転職できないわけではありません。もし「他にやってみたい仕事がある」「絶対に土日休みが良い」という場合は、事務職や営業職、製造職などに未経験からチャレンジするのも良いでしょう。ただし、業界・職種によっては採用ハードルが高く、年齢や能力によっては応募できる求人が限られてしまいます。特に事務職は倍率が高いため、未経験からの転職は簡単ではありません。とはいえ、中には未経験者歓迎の求人もあるため、早いうちから準備しておくと良いでしょう。
本当にキツイと感じたら無理せず転職も検討!
国家資格であり、比較的働きやすいイメージのある社会福祉士。しかし実際は、忙しさや給料、人間関係のストレスから辞めたいと思っている方も少なくありません。ここでは社会福祉士を辞めたい理由やその後の仕事について紹介しましたが、本当にキツイと感じた人、改めて辞めたいと思った人は無理をせずに転職も検討しましょう。
職場を変えれば解決できそうな場合は、社会福祉士として転職、それでも難しい場合は別の職種に転職しましょう。一般企業の場合、職種によっては転職難易度が高いですが、早めに行動することで希望を叶えられるかもしれません。これまでの経験に自信を持ち、自信を持って転職に臨みましょう。
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